褒めて喜ぶと思ったら、部下は浮かない顔……あれ? |
今回は「褒める技術」に焦点を当ててお話していきたいと思います。褒めることには、2つのルールがあるのです。
「おだてる」「お世辞を言う」にならないポイント
企業研修で「人を褒めてくださいね。いくつになっても、褒められるとうれしいものですよ」といった指導をすることがあります。そこで必ずといっていいほど出る意見が「部下をおだてたり、お世辞を言わなくては働いてくれないものなのでしょうか」というもの。このような疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。「おだてる」・「お世辞」・「褒める」この3つの単語はニュアンスは似ていますが、実際の意味は大きく違います。具体的に、どう違うのか辞書で調べてみましょう。
●おだてる【▼煽てる】
あることをさせようという意図をもって、人を盛んにほめていい気にさせる。
●おせじ【▽御世辞】
相手の機嫌をとろうとしていう、口先だけのほめ言葉。お追従(ついしよう)。
●ほめる【▽誉める/褒める】
(1)高く評価していると、口に出して言う。たたえる。
「よく頑張ったと―・められる」「上手な字だとみんなが―・める」
(2)祝う。祝福する。
※goo辞書国語 「大辞林 第二版」 及び 「デイリー 新語辞典+α」より引用
言葉の本来の意味を見てみると、「おだてる」「お世辞を言う」ことは、「あることをさせようという意図をもって」することであったり、「機嫌をとろうと」するものだったりと、行動の裏に相手を操作しようとする意図があるようです。それに対して、「褒めること」は相手をたたえたり、祝い、祝福する純粋な気持ちから来る行動です。
つまり、褒めることとは、心から「あなたはすばらしい」と純粋に伝えることが褒めることなのです。
なんでもかんでも無理に褒めようとすると、おだてたり、お世辞を言うことに繋がります。言われた方としても、心にも無い事を言われても嬉しくないのは当然ですね。褒めたつもりなのに、「社交辞令はいいですよ」と冷たくあしらわれたり、部下を褒めようと一生懸命になっているあなたのことを「あの人は、ごますりだから」と評価する人がいるのなら、もしかしたら、あなたはきちんと褒めることができていないのかもしれません。褒める時は心の底から褒めるト言うことが大切なのです!これが一つ目のルールです。
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