中小ビルの街、東京
▲リプランニングの一例 |
80年代の建設ブームで、東京都心部を中心に10階建て以下の中小ビルが乱立したが、それが現在では築20年以上経ち、設備などの老朽化によって、テナントの空室が目立ってきている。一方、首都圏は高層ビルの建設ラッシュに湧き、新築ビル完成が相次いだ「2003年問題」に続き「2007年問題」が、中小ビルを取り巻く環境をさらに厳しいものにしようとしている。
ではそうした中小ビルは解体して、また新しいビルを建てれば、問題は解決するのだろうか? 確かに高度成長期には土地の有効活用策として低層ビルを取り壊し、左右の建物と触れ合わんばかりに、容積率一杯のビルを新築することも有効だった。
しかしその手法は限界が来ており、法令で定められた耐用年数が約60年、メンテナンス次第でそれ以上使えるビルを取り壊してまで、同じようなサイズのビルを新築するメリットは少なくなっている。しかも現代は地球環境への配慮が重視されている時代であり、廃材の発生や有限資源の消費について十分配慮される必要がある。
こうした問題を一気に解決してしまったのが、サンフロンティア不動産の「リプランニング事業」である。
20年という歳月で街の環境が大きく変化することもあるが、ビル用途を見直す必要があればオフィスビルからマンションなどへのコンバージョンを行い、外装・内装も現代のニーズに合ったものに改める。最新の耐震基準もクリアしたビルに生まれ変わらせると、入居率50%以下だったビルがほぼ100%近くまで回復する。環境面でもスクラップ・アンド・ビルド型の開発案件に比べ、二酸化炭素の排出量を半減させることに成功したという。
サンフロンティア不動産は、業界のフロントランナーとして、潜在規模4兆円とされる中古ビル再生市場にチャレンジしている。