キャリアプラン/キャリアプラン事例

パソナ南部代表の人心掌握力(2ページ目)

パソナの南部靖之代表は、営業先・社員・メンターなど、周囲の人を味方に引き入れる力を持っている。その人心掌握力とメンター論に迫った。

執筆者:角田 正隆

「主婦感覚を持った女性役員に救われた」 参考記事『ベストセラーよりロングセラー』 
南部:「同じような価値観を持つ人間が集っても、会社は正しい判断は下せません。かつて日本中がバブルに湧き、土地を買えば必ず値上がりすると言われた時期がありました。

当社にも『土地を購入しないか』という打診がありましたが、当社の女性役員はそれに強く反対しました。彼女にしてみれば、大根一本だって数円でも安く買おうと必死なのに、一坪程度の土地が数千万するなんて信じられなかったのです。主婦感覚を持っていた彼女のおかげで、パソナはバブルの痛手を被りませんでした」

多様性を重んじる人材採用

人材採用もパソナにはユニークな採用方針があります。多くのベンチャー企業は「若者の会社」というイメージが強いと思います。大学生だった南部さんが立ち上げたパソナも、南部さんの友人を創業メンバーとしてスタートした「若者の会社」でした。

ところが同時に、大企業経験者など中高年女性を積極的に登用。意識的に社内に多様な価値観を持った人材を集めました。若者の「行動力」に、中高年者の「経験」、女性の「感性」を組み合わせ、パソナは新興企業ながら、次々と大企業との取引に食い込んでいきました。

そうしたコンセプトを、南部さんは三煎(さんせん)という言葉で説明しています。

>三煎(さんせん)とは何か?

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