原則2「カネの無差別攻撃」
▲カネは天下の回りモノ。カネは広く撒け |
当時の政界は、自民党内部の派閥が合従連衡を繰り返し「昨日の仲間が今日の敵」という油断もスキもない世界。基本的に派閥の“縦割り”でカネが流れる仕組みだったが、角栄は“他部署の平社員”にあたる若手議員にもカネをばら撒いた。
『できるだけたくさんの人間に渡せ。やった金の半分はどこかへ消えてしまう。誰かがポケットに入れてしまう。無駄になる。それでもいい。残った金は生きた金になる。』 引用:「田中角栄―その巨善と巨悪」P159
▲『真説 田中角栄―命懸けで政治を改革した男』敵か味方か分からなくてもカネを渡せ |
微妙な利権争いに突入したとき、流れを左右するのは派閥外の「中間派」と言われる議員たち。そこに果敢に実弾を投げ込んだ角栄は、それは無駄だと考えて切り捨てた他のボスと決定的な差を付けた。
この技を「カネの無差別攻撃」と名付けよう。
サプライズ2「意表を突く攻撃ターゲット」 貰えるか微妙なラインに立つ人に、無駄ガネになるのを恐れずカネを出す。派閥の上下関係で、上から下へのカネの流れを敢えて断ち切り、派閥外にも積極果敢にカネを渡す。貰えないと思っていた相手は、カネを渡された事実に驚く。 |