■年末年始はキャリアをじっくり考えるチャンス |
ガイドが取材した上場企業のトップや人事コンサルタントに“有意義な年末年始の過ごし方”を質問しました。
「キャリアプランの達人」たちの長期休暇の活用法を、皆さんのキャリアを考えるヒントにしてください。
第1回は、年末年始を「キャリアの棚卸し」と「語学・資格の学び」に活用しよう、と提案するヘッドハンター備海宏則さんです。
キャリアの年末総棚卸し
■ヘッドハンター備海宏・さん「職務経歴書を書きましょう」 |
「年末年始は日常から開放されて、3年・5年後の中長期的なキャリアを考えるチャンス。その前提になる作業が“キャリアの棚卸し”です。棚卸しで『できたこと』と『できなかったこと』をあらためて振り返りましょう。すると自然に、キャリアの方向性や展望が見えてくると思います」
“キャリアの棚卸し”とは、一体どんな作業なのだろうか?
一般に専用のワークシートを作成するなど、何種類か方法はある。ここで備海さんがお薦めする棚卸し法は、自分の「職務経歴書を書く」ことだ。
職務経歴書は、転職活動をする人が、自分の職務経験を説明するために作成する書類だ。転職活動は職務経歴書で決まるといえる重要な資料。逆にいえば、これほどコンパクトに個人のキャリアを要約した書類はない。
転職しない人も職務経歴書を書けば、今までのキャリアを一覧にまとめ整理できる。自分のキャリアを鳥瞰(ちょうかん)すると、自分が『できなかった』ことも一目瞭然になる。
続けて備海さんは、次のようにアドバイスする。
「棚卸し用の職務経歴書は、自分が経験した仕事を“全部”書くのがポイント。さらに職務経歴書を毎年更新すると、自分の1年間の成長が手に取るように分かります」
転職活動で使う職務経歴書は、応募する企業の特徴に合わせて作成する。棚卸し用の職務経歴書の場合は、転職用では省略するような仕事も記載しておくべきだ。そういう仕事が案外「キャリアの分岐点」だったりするかもしれないのだ。
職務経歴書に慣れていない人のために、書き方を解説する厳選リンク集を作成しました。企業が実施する「キャリア研修」でも、最初に職務経歴書を書かせるそうです。
厳選リンク集:職務経歴書の書き方
■リクルートエージェント:職務経歴書の書き方 |
職種別の記載例が豊富。人事へのアピールを売りにしているが、キャリアの棚卸しが目的なのをお忘れなく。
・職務経歴の書き方[リクナビNEXT]
職務経歴書の様式である「編年体式」「キャリア式」の違いや確認ポイントを詳しく解説。
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