『会社の中で自分をブランド化する戦略』斎藤広達著
『会社の中で自分をブランド化する戦略』今年1番鋭かった本 |
個人の名前もブランドだ。たとえば、大リーグのイチロー選手。彼の名前を聞くと打率などの実績以上に、「自分に厳しい」「努力家」「クール」などのイメージが湧き上がる。このイメージが個人のブランド力なのだ。
ブランドイメージを持った個人は、身近な職場にも存在する。「周囲がパッと明るくなる」「アイデア溢れる」「厳しい・ドライな」などといったイメージを持つ人はいないだろうか? そのイメージを戦略的に作る、それが本書の狙いだ。
著者は、個人をブランド化するカギは、「強み」を超えた「尖(とが)り」にあるという。何人もいるライバルの中で、他と差別化できない「強み」だけでは、埋もれてしまう。圧倒的な「尖り」で、他を超越するのが、強烈なブランドイメージを打ち立てるヒントだ。
あなたは、プロジェクトが立ち上がるときに、真っ先に指名される人だろうか。それともポジションを埋めるための要員だろうか。老舗が“カンバン”にこだわるように、自分の名前にこだわりを持てるキャリアにしたい。
「賞賛されるブランド」と「名もない汎用品」。身近な商品を比較しながら、個人をブランド化する意義を語る。今や個人も会社にサービスを提供する「商品」なのだ―――。
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