同時アップ「25歳会社員からの転身」大田区区議会 議員 田中 健 氏
政治家として歴史に残る仕事をしたい―――。誰もがそんな夢を抱いたことだろう。だが、多くの人がその夢を諦めてしまっている。
ところが、一旦は就職しても、政治家の夢を諦めず、ついにその夢を実現した人たちがいる。政治システムの変化を活用して、夢を実現させた新世代の政治家たちのキャリアを紹介する。
次世代政治家の代表 衆議院議員 村越祐民 氏
村越祐民氏(30)は、衆議院議員に29歳で当選、次世代の政治家を代表する存在だ。彼は大学卒業後、外資系ITメーカーに入社。その後、政治家を目指し、大学院に入学する。在学中、立候補者の公募に合格。議員への夢を繋いだ。経歴も選挙スタイルも、旧来の政治家とは一味違う。▲村越氏「カネの掛からない選挙をすればいい」 |
・立候補者を公募する時代
・「無理」という人と付き合うな
・メンターの存在
・外資系コンピューターメーカーに入社
・なぜ政治家を目指したか
・コラム:「政治とカネ」~選挙費用の実態~
立候補者の公募試験
―――立候補者の公募に応募して、政治家としてデビューを果たしたそうですね。村越:僕が大学院在学中に、党が県議会選挙の立候補者を公募していました。僕はその試験に合格して、党の公認候補として出馬したのです。
―――公認候補を決める試験とは、どんな試験内容でしたか?
村越:試験は小論文と面接でした。小論文のテーマは「千葉県政に対する思い」です。僕は具体的な政策を述べるよりも、政治家という職業に対する思い入れや、政治家として目指す理想やビジョンについて語りました。
真正面から政策を訴える
―――ハードルは選挙資金だと思います。それはどうしましたか?村越:初戦ということもあり、資金力は全くありませんでした。党のバックアップがあるかというと、公認料の60万円程度が出るぐらいです。でもそれでよかったんです。ボランティア中心の「カネの掛からない選挙」をすればいいのですから。
政界では「1票1万円」などといわれ、選挙というと飲ませたり食べさせたりする議員もいるようですが、僕はそういう選挙活動は、一切やりたくなかったんです。
僕の基本的な選挙スタイルは「ひたすら演説をする」こと。演説にお金はかかりません。きちんと市民の皆様と対話して、真正面から政策を訴える、まともな選挙をしたかったんです。