長期優良住宅/長く暮らせる家

長く暮らせる家はゆっくりとつくっていけばいい 家は新築時に未完成でOK?!

家を建てるときにしておくべきことと、後からでもよいことがあります。クロス、手すり、ホームエレベーターの中で新築時にすべきことはどれでしょうか?

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

仕事柄、新築したてのお宅に伺うことがよくあります。どのお宅もお施主さんの思い入れがいろいろなところに込められているのを感じるとともに、ピカピカのお住まいがうらやましくなります。

しかし、家は、新築したときに、必ずしもすべて完成していなくてもいいのではないかと思うのです。今回は、新築時にどうしてもしておきたいことと、後からでもよいことについて考えていきます。

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家は新築時に完成形でなくてもよいと思うのですが・・

先にしておかなかればならないのは?

さて、ココでクイズです。下に上げたもので、新築時にしておかなければならないことはどれでしょうか?

(1)壁のクロスを張る

(2)手すりを付ける

(3)ホームエレベーターを設置する

(1)の壁紙は仕上げ材ですから、壁紙が張ってあるかないかで、住み心地が大きく左右されることはないでしょう。後から張っても構わないと思います。私が以前取材・撮影で伺ったお宅の子供室は、壁紙が張ってありませんでした。まだお子さんが小さいので、「子供室にいる時間はあまりない。それなら、わずかでも建築費をコストダウンしたいので、数年後に壁紙を張る」計画だということでした。

壁の下地や廊下の幅が・・

(2)の手すりはどうでしょう? 後から付けるのは大変でしょうか? そうでもありません。新築時に特に必要性を感じていなければ、後から取り付けるのは短期間で、工事費もそれほどかかりませんから(本数や形状などにもよりますが、廊下だけなら数万円から十数万円程度)、必要になってから必要な箇所に設置するのでもよいでしょう。

ただし、条件があります。それは、手すりが取り付けられるように壁の下地が補強されていることです。下地補強をしていない壁に手すりを取り付けると、手すりに力をかけたときに金具などで支えきれずに、手すりがグラグラしてきて、最後には用をなさなくなってしまいます。下地補強をするには、一旦壁紙をはがして下地となる合板などを張り、もう一度新しい壁紙を張らなければなりません。当然、手すりだけを取り付けるケースより、工事期間も長くなり、工事費もアップします。

では、(3)ホームエレベーターはどうでしょう? 次ページで説明していきましょう。

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