レトロ感の鍵となる高圧ナトリウムランプを床に埋め込んで天井に当てています。
JR桜木町駅を降りて、ランドマークタワービルと反対側に歩いて10分。明治の建築家、妻木頼黄の設計の赤レンガ倉庫が海にたたずんでいます。ここは、2年前に新しく商業施設と劇場などのある公共施設に生まれ変わりました。

生まれ変わったと言っても、そこは由緒ある建物。明治時代からあった鉄とガラスの素材を使って、余計な装飾を省くといったデザインコンセプトのもと、古さと新しさが上手く融合しています。1号館には劇場・ギャラリーを持つ公共施設でレンガ壁を新たに積み直し、3階では壁を抜いた大空間が広がります。2号館は店舗やレストランなどの商業施設が入り、おいしそうな香りが立ちこめています。

照明のポイントは、まず、赤レンガ倉庫の外観。青や白というよりは赤みがかった雰囲気が、レンガ造りの建物によく調和しています。このように、レンガをより美しく見せるには、暖色系の光が向いています。ここでは、高輝度放電灯(通称HIDランプ)の高圧ナトリウムランプ(寿命9000~12000時間)が使われています。高速道路やトンネルの中についている、オレンジ色のランプです。ランプ代が15000円~50000円と高いので、住宅には向きません。「うちの庭のレンガに照らしたいんだけど・・・」という場合には、暖色系の代表格である白熱電球がオススメです。

倉庫の中で目立っていたのは、2号館内にある「光る階段」です。階段の下に蛍光灯が埋め込まれているのですが、建物が重厚なせいでしょうか。透明感の中にも、どこか落ち着きを感じます。我が家の階段も光らせたい、という声が聞こえてきそうですが、このような非日常的な照明テクニックを日常に取り入れる場合は、注意が必要です。それでも、やりたい方は、図面をもって、照明の専門家に聞いてみましょう。照明プランを相談する照明デザイン事務所のサイトはこちら。

次のページでは、赤レンガ倉庫の周辺の照明と現在、開催中の光のイベントについて、ご紹介します。