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光の設計家 アントニー・ガウディ

ガウディといえばサグラダファミリアが有名ですが、照明器具のデザインするほど光にこだわっていたことはあまり知られていません。今回はガウディの建築とに隠された光の秘密をご紹介します。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

光を集める建築


写真1.レアール広場の街灯
イギリスやフランスに遅れて興った産業革命の影響で人口増加したバルセロナは建物が圧倒的に不足したことで、いまから130年ほど前に建築ブームがおきました。

そんなときに現れたガウディと、彼に並ぶもう一人の建築家モンタネール等の活躍で街のいたるところに彼らの建築が目立つようになりました。スペインの建築家たちは温暖な地中海気候に裏づけられた文化を建築の形にしてバルセロナに残してきました。

なかでもガウディのサグラダ・ファミリア大聖堂は未完ながら都市のランドマークになっています。ガウディは建築家になってからしばらく建築設計の仕事がなく、初の仕事として今でもレアール広場に現存するガス灯の街灯設計でした。この街灯はガウディの好きな形である鉄火面をイメージしたデザインで、広場に2基設置されています。(写真1)

写真2
このようにガウディが照明器具のデザインをしていたことはあまり知られてないことです。その後、彼の活動がグエル氏の目に留まり、グエル氏がパトロンとなってグエル公園やグエル邸などの設計を負かされるようになりました。

ガウディの特異な建築デザインは一見奇抜に見えますが、実は光の反射を巧みに操って計算されてできた形態です。ガウディの建築には凹凸の組み合わせや、アールや螺旋形状を多く使っています。これは光を意識している現われで、例えば螺旋の断面は放物面であり、その形状は建築内部に光を集める効果があると言われています。
次の頁では、光に満ち溢れた家、カサ・ミラについてご紹介しています。
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