照明・LED/照明器具・間接照明の基礎知識

通信だけじゃない光ファイバー(2ページ目)

通信回線のイメージが強い光ファイバーですが、光とつくだけあって照明でも多く使われています。演出照明やクリスマスの飾りでご覧になったことがあると思います。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

照明用の光ファイバー


写真3.光ファイバーの1本1本が光っているのがわかります。
点光源でも小さなドットで光るタイプが演出照明用としてあります。床や天井面に埋め込んで輝度で川の流れや星空のイメージを表現したりします。身近なところではクリスマスイルミネーションにも応用されています。

ひまわりシステムと違って人工光源の光ファイバーシステムは、この受光部のところに光源ボックスがきます。反射鏡つき光源ボックスの中にハロゲンランプやHIDランプなどを使用して集光性の高い光を作り、それを何十本と言ったファイバーを集めた片断面に効率よくあて、ファイバーの先端に光を伝達させます。

光源ボックスは、メンテナンスしやすいところにまとめて置くことが出来、1箇所でランプ交換ができるメリットがあります。また光源とファイバーの間にカラーフィルターを入れて回転させることによって、カラーライティングの変化を楽しむことも可能です。

さらにひまわりシステムと同様に光源ボックスを離れたところにおくことによって、直接光源の熱で商品などの照射物を傷める心配がないため、この点光源タイプの光ファイバーで照度の取れるものは、美術品の照明に適していることから美術館・博物館でも採用されています。

写真4.ロッテホテル(済州島)のバージンロード
一方、ライン状の光ファイバーは、建物の輪郭などを強調し、ディスプレーの光に用いられたりして、ネオン管とは違った上品なカラー変化を楽しむことが出来ます。

写真4は韓国の済州島にあるロッテホテルのバージンロードです。当社で基本設計を行ないましたが、ここでは人の視線に近いため、昼間でも光源があることを意識させたくなかったため、ライン状の光ファイバーを石のアーチにそって取り付けることにしました。夜間は光ファイバーによるカラーライティングのアーチがより幻想的な照明効果となって空間に現出します。

皆さんも済州島に行かれた際には、光ファイバーのアーチを体感してみて下さい。

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