照明・LED/照明器具・間接照明の基礎知識

お客様をもてなす床の間の照明(2ページ目)

和室には欠かせない床の間も現在では少なくなっています。花を生けたり、和風のスタンドを置いたりと、自由なスタイルで楽しんでみるのも良いですね。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

燭台に変わるスタンド器具の明かり


写真3.落としがけにスポットライトを隠していけ花にアクセント照明。ダイクロイックミラー付ハロゲンランプ(熱線カット)を使用。
座敷の床の間は基本的に正面奥に設けられ、おもに床柱、床板、落としがけなどで構成されます。

床の間の形式は格式高い本床から簡素化した置床、釣り床まで幾つかあります。本来なら形式にあわせて照明を考えることも大切ですが、今日では床の間の使い方も自由ですので生活者の感性で楽しみながら照明を考えてみるのも良いでしょう。
 
床の間の照明といえば大体落としがけの裏側に蛍光ランプ直管型20W相当の器具が付けられます。その場合、床の間の壁は掛け軸が掛けられることもあり、蛍光灯器具にもよりますが局部的に150ルクス以上得られます。

これに和室全般の明るさが加わればJIS基準である局部的に150~300ルクスを十分にクリアします。しかし、最近は和室の全般が明るくなっているので、部屋の照度ほど床の間が明るくないとあまり目立ちません。


写真4.全般照明と床の間の光色をあわせて暖かい雰囲気を表現。
元来、床の間は全般にあまり明るくしない考えもあり、その意味では三具足ではありませんが、床の間に向かって右側にほんのりと輝く和風のスタンドを置くことも趣があります。また落としがけにスポットライトを隠して花や季節の飾りものを照明する事もあります。いずれも白熱灯であれば調光器で明るさを変えることができ、雰囲気を高めてくれます。
 
また和室全般の照明と床の間は光色をあわせることが無難で、特に冬の光はできるだけ暖かい光が勧められます。

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