非日常の光
写真3.光が空で重なっています。(青蓮院) |
光は反射鏡などでかなり絞られており、限りなく0度に近い(平行光)ビーム角になっております。またレンズでスライドプロジェクタのようにクッキリとある形に切り取られた状態で投光されることもあります。この場合は上空を照らすより、かなり離れたい位置にある看板を明るく見せる使い方などになっています。
サーチライトのような照明器具の明るさは照度で表すのではなく光度で決まります。例えば100ワットの白熱電球の光度はおよそ130カンデラ(cd)あります。それはランプの中心からソケット近くを除くあらゆる方向の明るさです。
一方キセノンショートアークサーチライトは150Wで最大数百万カンデラと桁違いの明るさがありますが、これは光が出ている数度の範囲内の明るさを指しています。
写真4.4台のサーチライト(青蓮院) |
確かに、限りある資源は有効に使われなければなりません。しかしスポーツイベントの開会式や季節、期間限定のイベントで花火と同じように瞬間的な演出効果として使う分には、そのような光を見て嫌な気分になる人はいないと思います。
むしろ日常的な生活から開放され、心和むひと時を堪能できるのではないでしょうか。そんな光が、今年も春の京都にもありました。(写真2~4)
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