照明・LED/照明器具・間接照明の基礎知識

白熱電球が使えなくなる!?

東芝ライテック社が、一般白熱電球を2010年を目処に生産中止することを発表しました。先進国を中心に世界でも白熱電球を廃止する動きがみられます。今後私たちの生活はどう変わるのでしょうか?

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

世界で進む白熱電球廃止の動き


写真1.フランクフルトメッセ会場4月14日に東芝ライテック社が、一般白熱電球を2010年を目処に生産中止することを発表しました。白熱電球の中でもミニクリプトンランプやレフランプ、ビームランプなどは、今回の措置には含まれていないようです。また、政府は2012年を目処に原則、白熱電球の生産中止を各メーカに要請することを明らかにしています。このことは日本だけの話ではなく、オーストラリアやヨーロッパ、アメリカの一部の州でもすでに白熱電球を廃止する方針を示し、この動向は加速しています。

光源は大きく分けると白熱電球、蛍光ランプ、HIDランプ、LEDの4つに分類されます。店舗などでよく使用されるハロゲンランプは、発光原理からは白熱電球に含まれますが、今のところハロゲンランプは生産中止とはならないようです。

写真2.会場には最新の技術がこぞって展示されています。
このサイトをお読み頂いている読者の方から、ハロゲンランプは使用可能かどうかのお問い合わせを頂きましたが、同様のご心配をされている読者の方もいらっしゃるかと思いますので、ここで改めてお答えしますが、ハロゲンランプは当面は使用可能です。

4月6日から11日までフランクフルトで世界最大の照明の展示会light+buildingが行われ、視察に行ってきました。(写真1、2)


写真3.種類も豊富な電球型蛍光灯。
10箇所の建物で展示されていますが、3日間ほどの滞在でも全てを見て回れないほど膨大で、新光源や新技術が紹介され、最先端の照明の動向を知ることが出来ました。そこで今回は最新の光源の動向を「light+building」展の取材からご報告したいと思います。

5年ほど前に「電球型蛍光灯は白熱電球にとってかわる?」という記事を書きましたが、この時は電球型蛍光灯の省電力で長寿命であるメリットと、同時に調光が容易ではないこととランプ単価が白熱電球に比べて高価であるデメリットをご紹介し、電球型蛍光灯が全ての白熱電球にとってかわるのは、NOと書きましたが、上述のようにもはやその選択の余地さえなくなる状況になってきました。

次の頁では、フランクフルト照明展の最新情報をご紹介しています。
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