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光と闇でつながる家族のかたち(2ページ目)

株式会社遠藤照明主催の「くらしとあかり」プロジェクト(全6回)をご紹介します。私も建築家の棚瀬純孝氏と「闇の間仕切りで家族それぞれの場所をつくる」というテーマで第5回の展示を担当しました。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

闇の間仕切り


写真3.奥のベッドのみ暗くなっている。展示ではピンスポット器具を36台使用しました。そのうち半数の18台はほぼ均一に明るくし、広い室内空間を光で作りました。残りの18台は、棚瀬氏の考えに沿った影の形に合わせたゴボを装着しています。それによって写真のような大きな影が床面に映っているというわけです。

普段の生活では、光は「何かを明るく照らす」ということに焦点があてられ、影を意識することはあまりないかもしれません。今回の展示では、物体に付着する陰、空間に投げ出された影。濃い影、薄い影。闇のような深い影、透き通るように淡い影など様々な影を見ることができます。


写真4.大きな影が空間を仕切る。
家具は棚瀬氏のデザインによるもので、床とほぼ同じ明度のグレーで仕上げられています。空間の全景が見えやすくなるように高さは低めで統一されています。光はプログラムによって、シーンが変化しています。モノトーンの世界なのですが、調光で明るさを変えると、暖かな色合いがでたり、ムーンライトのような静かな青みを帯びた空間がうまれたりします。

また、ピンスポットの光と光の継ぎ目に立つと、自分の影が消えるという不思議な効果も体験することができます。


写真5.椅子の影がグラデーションになっている。
第6回の「くらしとあかり」エキシビションは、2009年の2月に開催します。建築家の乾久美子氏と照明家の伊藤達男氏による提案で、シンポジウムも行う予定ですので、お見逃しなく。

株式会社遠藤照明「くらしとあかり」プロジェクトの詳細はこちらをご覧ください。

<関連記事>
「新陰影礼賛1 日本人が愛してきた光と影」
「光を体感するショールーム」
「非日常を味わう演出照明」

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