こだわりのキッチンづくりセミナーVol.5キッチン平面計画の基礎知識

まず1ページ目でご案内する平面計画図は一番基本となるI型レイアウトのキッチンです。上の食材保存ゾーンから順にシンク・調理スペース・クックトップへと右に流れるレイアウトで右利きの方にとって自然にキッチン作業が流れ、最後に食卓テーブルにお料理を運ぶ一番シンプルなプランです。食事の後はシンクと食器洗い機で後片付けをし食器棚にしまいます。炊飯器・ジャーポット・オーブントースター・オーブンレンジなどの調理家電の収納庫を確保することも大切です。

■ I型レイアウトの各寸法を順に説明いたします。
A: 常温貯蔵できる食材の食品庫、稀用の大型鍋や餅つき機等調理器具の収納庫/600～1,800mm間口(標準1,200mm）
B: 冷凍冷蔵庫の設置スペース/600～1,200mm間口(標準700mm)
C: このレイアウトの場合は冷凍冷蔵庫とシンクの間に食器洗い機を組込んだり水切りカゴ置き場として/150～600mm(標準450mm)
D: シンクの大きさ/600～1,200mm間口(標準750mm)
E: 調理カウンターの間口寸法/450～1,200mm(標準750mm)
F: クックトップの大きさ/600～1,200mm間口(標準600mm)
G: クックトップから壁面までの離隔距離/150～450mm間口(標準300mm)、
　 配膳スペースとして/600～1,200mm間口(標準750mm)
H: 食品保存庫ゾーンの間口寸法合計/1,200～3,000mm(標準1,800mm)
I: システムキッチンの間口寸法合計/1,950～5,100mm(標準2,850mm)
K: 食器棚の間口寸法/900～1,800mm(標準1,200mm)
L: 調理家電収納庫の間口寸法/600～1,200mm(標準750mm)
M: 椅子を配置する食卓と収納庫との離れ寸法/600～1,000mm(標準750mm)
N: 食卓テーブルの短辺寸法/600～1,200mm間口(標準750mm)
O: 椅子を配置する食卓と壁面との離れ寸法/750～1,200mm(標準900mm)
P: 食器棚と家電収納庫の奥行き寸法/300～600mm(標準450mm)
Q: 通路スペースの有効間口寸法/750～1,050mm間口(標準900mm)
R: 食品庫、冷凍冷蔵庫の奥行寸法/600～900mm間口(標準650mm)
S: 食卓テーブルの長辺寸法/1,200～2,100mm間口(標準1,500mm)
T: 椅子を配置しない食卓とキッチンワークトップの離れ距離/600～900mm間口(標準750mm)
U: システムキッチンの奥行寸法/600～900mm間口(標準650mm)

以上ご説明した寸法は、最低確保したい寸法から最大でもこれ位という寸法と標準的な寸法を表現しています。自分自身のライフスタイルとライフステージそして住宅条件や予算等の制約からこれらの寸法は変わってきます。新築やリフォーム計画をお考えのとき平面図にこれらの寸法をおとし込んで計画を具体化していただきたいと思います。
システムキッチン間口寸法の合計が3,600mm以上になってくると直線移動だけでは作業性が悪くなります。この問題を解決するためにL字型やU字型のキッチンレイアウトが考えられます。次ページではL字型キッチンに必要な寸法を検証します。