買い換えの際、家を売るタイミングはいつが良いのでしょう?買ってから売るのか、それとも売ってから買うのか…?
家の買い換えにまつわるタイミングは悩ましい問題です。記事『売りと買いどっちが先?』でも解説しましたが、新しい家を買ってから売りに出すと、「このまま売れなかったら、どうしよう…」という不安があります。ですが、一方で「買い先行」のほうが、「売り先行」で住み替えをするよりも「早く売却できた!」「思ったより高値で売れた!」など、いくつかのメリットがあるようです。この記事では、その理由を「買い先行のメリット」として、ガイド的見地から解説していきましょう!
まず、自分が中古住宅を買う立場にたって、考えてみてください。物件の内見をする際に、生活しているお宅に入ってチェックするのと、そうでない場合と、どちらがくまなくチェックすることができるでしょうか?もちろん、後者の方がチェックしやすいですよね。他人が生活をしている最中の家なので、隠れて見えないところがたくさんありますし、その見えないところを承知して買うのですから、慎重になります。また、見えない部分を全然心配しない訳にもいかず、多少値引き交渉も考えるでしょう。
逆に、自分が今住んでいる家を売る立場になって考えてみましょう。家に住みながら売っていくには、今住んでいる家がまず売れないと、新しい家の購入ができないという問題が生じるため、買いたい人の慎重な姿勢に合わせる必要もあります。値引きなどの多少厳しい要望も受けないと売れない可能性もありますね。
もし、家の買い換え資金に余裕があるのであれば、新しい家をまず買って、先に引越しを済ませてから家を売りにだすことで、次の4+1(おまけ)の観点で意外と早く、おもったより高く売却できる可能性が考えられます。
【1】売り家のすべてをくまなく見せることができる。
タンスや家具の陰に隠れる場所がなくなるという物理的な利点もありますが、心理的にもかなり違います。買おうとする人に、売り家を遠慮気がねなく、好きなときに、自由に見てもらうことができるからです。実際のところ、住んでいる家族がいる状況で、物件を内見するというのは、けっこう気の重いことです。
【2】売り家の欠点や短所を修繕してから売ることができる。
通常であれば、値引きのポイントとなるような箇所(欠点)を克服してから売りにだすことができます。もちろん、リニューアルにかかった費用は譲渡費用として確定申告のときに損金で落とせます。たとえば、雨漏りの原因箇所とその跡を直しておく、ペットの匂いを消す、割れたタイルを貼りかえるなどが考えられますね。
次の2つについては、次ページにて解説していきましょう。