一戸建ての売却/一戸建ての売却関連情報

土地が値上がりしたら買い替える(2ページ目)

家を買い替えたいときに、不動産市況とのタイミングをどのようにとらえたらいいのでしょうか?自宅が高く売れるから買うのか?安く買えるから売るのか?

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド


買い替えのシミュレーション


写真のタイトル
上の表は価格上昇前の買い替え資金シミュレーション、下の表は価格が25%上昇したと前提したシミュレーション。比較しやすくするために、あえて25%という極端な条件にしました。
相場が悪いときに買い替えるとどうなるでしょうか?将来には不動産相場が回復し、物件価格も上がる時期が来ることを前提とした場合のことをシミュレーションしてみました。

まず、価格上昇前の現状の買い替え資金計画は右の通りだとします。2,000万円で自宅を売り、3,500万円で新居を買います。諸費用が売買総額の5%だとすれば、必要資金は
新居を買った価格 + 諸費用 ー 自宅が売れた価格
ということになります。(この際には現金ですべて購入すると話を単純化してます。ローンのことは想定外です)価格上昇前の買い替えに要する資金は1,775万円です。
 
では、価格が全体として25%上昇した後の資金計画はどうなるでしょうか?
今度は、自宅は25%アップの2,500万円で売れましたが、買うほうの新居も25%アップで4,375万円、必要資金は2,219万円と増えてしまいます。自宅が高く売れるということは、自分がする買い物も高くなるという可能性があるのです。

このように考えると、不動産価格が上昇を始める前の方が、買い替えは実行しやすいということになります。

今の買い替えは売りも安いが、買いも安い!


いま自宅を売ったときの価格は、(買ったときの金額と比べれば)安いのかもしれません。だから、満足できないという気持ちも分かります。が、同時に買う価格だって妥当なものであるはずです。高い安いは、人の欲が決める感情的な判定です。あくまでも、資金計画から判断することが賢明ではないでしょうか?

さらに、諸費用の負担もバカになりません。買い替えの総額全体が安く済めば、仲介手数料などの諸費用も安くあがります。

土地の値下がり傾向が続いているときこそ、買い替えのチャンスであり、地価の動向が変わってしまうと、今度は高い買い物をすることになり、買い替えのコストが高くつくということを知っていてください。

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

成功する家の買い換え基礎講座 バックナンバー

<20>家を売る前に知っておいてほしい(2)
<19>家を売った人は確定申告が必要!
<18>自宅の売却損は1千万円以上!
<17>買い替えた新築はいつ完成する?
<16>良い営業マンを3分間で判別する
<15>ボーナスは貯めるか?返すか?
<14>残っているローンを消す方法
<13>買い換えのタイミング 3つの型
<12>マンションへの買い換えの盲点
<11>ローン解除条件付売買契約の関連
<10>都市銀行の買い換えローン
<9>茶の間のでできる買い換え資金計画
<8>下取り、買取りってどうなの?
<7>買い換え特約付き売買契約
<6>買い換えにともなう税金
<5>必ず売れる「値付け」の考え方
<4>「買い換えローン」は賢く使う!
<3>「売り」と「買い」どっちが先?
<2>仲介業者をどう選ぶ?
<1>家を売る前に知ってほしい(1)
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます