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二世帯同居・近居せざるを得なくなる?(3ページ目)

新年、親子世帯が一堂に集まって今後の暮らしについて話し合った人も多いのでは? 「結婚・出産後も働きたいから親のヘルプは不可欠」など、二世帯同居・近居が再び、必需スタイルとして注目されている模様。

河名 紀子

執筆者:河名 紀子

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将来は売却・賃貸も視野に入れて

「こ・こ」外観
渡り廊下でつながる2棟建てなら、片棟を賃貸や店舗などにしやすい(旭化成ホームズ「こ・こ」)
前のページでも指摘したように、二世帯住宅を建てる際には高度なヒアリングや設計の工夫が必要になるとともに、将来的に家族構成やライフスタイルが変化しても対応できる間取りや可変性を考慮しておくことが必要です。

例えば、空いた1世帯分をワンルーム賃貸や店舗に変えられるよう、可変性の高い構造にしておくだけでなく、玄関やキッチン・水回りを完全に分離させたり、2棟建てにしておいて後に1棟を売却・賃貸するといった提案も出てきています。

ちなみに、前述の調査を行った旭化成ホームズは、業界屈指の二世帯住宅メーカーとしても知られており、実際の入居者を訪問して継続的に実態調査している研究成果は業界内外から高く評価されています。

その同社が2003年に発売したのが「こ・こ」という商品。新築時に間仕切りを変更しやすくしておいたり、デッドスペースになりそうな部分を、賃貸や店舗併用などに対応しやすくする間取りや建物配置を求めて生まれた商品です。

30分以内のスープの冷めない距離に近居

また大和ハウスは昨年末、「近居・育孫」というコンセプトを発表。交通手段を問わずに気軽に行き来できる約30分の近さに「親世帯」と「子世帯」の住まいがあり、共働き子世帯の子育てや親の老後を日常的にサポートできる暮らし方を提案しており、時代のニーズを捉えた提案ともいえます。。
近居のイメージ
駅郊外の戸建てに住む「親世帯」と駅近マンションに住む「子世帯」を想定した近居のイメージ(画像提供:大和ハウス工業)

収入不安、子育て、共働き、地価上昇……今後、社会的にもそのメリットが注目されるであろう二世帯の住まい方。せっかく建てるなら、10年後、20年後の家族や時代に対応できるかどうかが後悔しないツボかもしれません。

【関連リンク】「親子同居スタイル・多様化の実態~二世帯住宅における独立と融合~」調査結果

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