品川区なら「設備&工事費」の1割プラス
品川区庁舎の屋上には、ヒートアイランドを解消する屋上庭園も。区民に開放し自治体が率先してモデルを示している |
これらの助成金は国のも東京都のも区のもすべて併用できますので、仮に太陽光発電の定価が200万円であっても国から20万円、都から30万円、区から30万円トリプルで補助金を受ければ約半額の120万円くらいで買えるという計算に。ここに各メーカーのキャンペーンを使えば実質数十万円の出費で、その後の光熱費が月々安くなるとあらば、うまくいけば2~3年で投資回収できるかもしれません。
品川区の省エネ補助金は既に申し込みが終了してしまいましたが、二世帯住宅を新築すると90万円補助される制度の申し込みは今年12月31日まで有効。同区では屋上緑化や防水版設置工事、家具転倒防止対策、耐震診断や建て替え支援など、さまざまな補助制度を用意しています。省エネ補助金もあなたのお住まいの自治体ではまだ間に合うかもしれません。自治体のホームページなどでチェックしてみましょう。
家庭用燃料電池には最高140万円
世界初の家庭用燃料電池「エネファーム」。今後は小型化・低価格化が期待される |
まだ発売されたばかりということで販売価格は1台320万円くらいとまだ高めではありますが、いま国は最高140万円まで約半分を補助する制度も用意。これを利用すれば、実際の購入者の負担は200万円と約4割引きで買える計算に。問い合わせ窓口は(社)燃料電池普及促進協会です。
さて今年度の税制改正では「長期優良住宅の投資型減税」も創設されました。これは住宅ローン減税と違い、ローンを組まずに現金で買う人にも使える制度で、所得税額控除という大きいメリットがあります。内容は、長期優良住宅にするためにコストアップしてしまった費用の10%をその年の所得税から控除するもので、もちろん長期にもたせるための性能には、太陽光発電やエネファーム・窓や壁の断熱工事などの省エネ性能も対象に含まれます。例えば300万円の太陽光発電をつけた住宅を建てて、ローン減税を使わないでこちらの制度を使えば、300万円の1割の30万円が所得税額控除されるわけです。
国・都道府県・自治体・企業の四方から支援受けられる?
大切さを分かっていながらなかなか普及しないエコ住宅。補助金はその切り札に? |
太陽光発電や燃料電池は工法や技術に関係なくほとんどの住宅企業で設置でき、住宅企業でもさらに省エネ設備代を独自に補助するキャンペーンを展開しています。エコ住宅を建てると、今述べただけでもこれだけの優遇メリットが受けられるわけで、今が買いどきという理由の一つですが、これはもちろん永遠に続くわけではありません。国や自治体、住宅企業からもあの手この手のエコ住宅支援を受けられる貴重な一年ではないでしょうか。
【関連リンク】
・東京都の住宅用太陽エネルギー利用機器の補助制度(東京都地球温暖化防止活動推進センター)
・品川区の住宅補助金制度(窓口は区役所本庁舎)
・(社)太陽光発電協会
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