マンション物件選びのポイント/マンションの防犯・セキュリティ

建物や設備で「防犯対策」を強化しよう(2ページ目)

今、犯罪への不安感は高まるばかり。警視庁や国土交通省が治安回復の切り札として着目しているのが「防犯は環境から」という考え方。それでは、その「防犯につよい環境づくり」について見て参りましょう。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

監視しよう!隠れ場所のない建物で侵入盗をシャットアウト!

マンションの見通しの良い共用部
マンションの共用部分の見通しは良いですか?侵入盗があきらめる確立が高くなります。
犯罪者に「監視されている」と感じさせて犯罪を留まらせる工夫をしましょう。下記のポイントをチェック!

■マンションの場合
・建物の出入り口、共用部分である廊下やエントランスホール、階段などは見通しが良くなっているか
・暗がりがないようにセンサーをつけるなどの工夫がされているか
・エレベーターは明るく防犯カメラ、防犯窓、非常用ボタンがついているか
・駐輪場・駐車場は周囲からの見通しがよく、チェーン用バーラック等が設置されているか

マンションの場合は管理人さんの見まわりでも効果があります。また機械の力を借りて監視カメラやセンサーが設置されている物件も増えています。侵入盗は自分の隠れ場所がないのであきらめる確率が高くなります。

■戸建ての場合
・庭木は手入れをし、フェンスは見通しの良いものにする
・夜暗くなるところにはセンサーをつけて暗がりをなくす


居心地悪い!?テリトリーを感じさせて侵入盗を近づけない!

整った街並み
このような統一感のある街並みでは不審者が紛れ込むと大変目立ちます。玄関周りや外灯の演出で街並みをつくることができます。
住んでいる地域で来訪者を見かけたら視線を送ったり声を掛けたりして不審者に「縄張り」を感じさせる工夫をしましょう。以下の部分をチェック!

■マンションの場合
・廊下、エレベータ、階段などの共用部分の維持管理をしっかりおこなう

■戸建ての場合
・敷地まわりを柵や扉で囲う
・門灯や庭園灯を点灯する
・外観や外構の雰囲気や演出などで街並みを形成する

このような工夫によって侵入盗の心に領域を感じさせ「居心地が悪い、ここはやめよう」と思わせることができたら成功です。そしてこれらの対策を組み合わせて行うことが、防犯対策としてとても大切なことなのです


防犯性能の高い建物部品「CPマーク」

CPマーク
こちらがCPマーク。「防犯=Crime Prevention」の頭文字「C]と「P」をシンボル化しています。
サッシ、ドア、シャッターなどの製品で防犯性能試験にパスした製品にはこのCPマークがつけられることになりました。侵入までに5分以上の時間がかかるなど一定の防犯性能があると認められたもののみにこのマークをつけることができます。マンション購入を検討する際にCPマーク付の開口部部品を使っているかどうかチェックしてみると良いでしょう。特に低層階(1・2階)ではこのような配慮があるといいですね。

またこれから新築戸建てをお考えの方はぜひCPマーク付部品の検討をお勧めします。

例えばCPマーク付の防犯ガラスはガラスとガラスの間に特殊中間膜がサンドイッチされており衝撃を加えてもなかなか割れません。一般的にマンションで多く使われている網入りガラスは火災時には効果がありますが衝撃には弱いつくりになっています。

前頁でふれた防犯に強い家4つのポイント、おわかりいただけたでしょうか。このポイントによる住まいの防犯対策を行い、その上で住民の皆さんや警察、自治体の「人の手」による防犯活動を行いましょう。これらを組み合わせて行うことが犯罪のおこりにくい、住み良い環境づくりに繋がっていくのです。

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