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住宅は人生最大の買い物です。住宅の保証制度について検討してみてはいかがでしょうか。
一連の構造強度偽装事件では、マンションの売主や建設業者の瑕疵担保責任が問われています。しかしこの瑕疵担保責任は、請求先である売主や建設業者が倒産などの「責任を負えない状況」になると機能しなくなってしまう弱点があります。大切な財産である住宅はなんとしても守りたいもの。それでは住宅の保証制度にはどんなものがあるのでしょうか。

また、瑕疵瑕疵担保責任とは何のことを言うのでしょうか。この瑕疵担保責任の内容について触れ、そしてそれとは別に、万が一建設業者が倒産しても、住宅の完成保証や瑕疵担保10年保証をしてくれる制度についてご説明します。これからはいろいろな場面を想定し、進んで安心な保証制度を利用する時代になるかもしれません。ぜひ参考にご覧ください。

今回取り上げる保証・補償制度は次の3つです。

1.品質確保の法律に基づく「瑕疵担保責任の特例」
2.住宅が完成するまで保証する「住宅完成保証制度」
3.業者が倒産しても10年間の瑕疵保証を行う「住宅性能保証制度」

それでは順に内容をみていきましょう。

瑕疵担保責任の特例(品確法)—引渡しから10年間の瑕疵担保責任を義務化

瑕疵担保責任は、2000年に制定された、住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下品確法とする)によって定められた、住宅購入者の利益を保護するための措置です。まず、瑕疵担保責任とはなにかみてみましょう。

【瑕疵とは】
目的物が契約に定められた内容や社会通念上必要とされる性能を欠いていること
【瑕疵担保責任とは】
目的物に瑕疵があった場合に、その瑕疵を修補したり、賠償金の支払いなどをしなければならない責任のこと

この法律制定以前では、住宅は人生最大の買い物であったにもかかわらず、瑕疵担保期間は多くは2年程度でした。業者によって補償期間はまちまちだったものを、この法律の制定後は、マンション、戸建てに関わらず、どの新築住宅でも引渡しから最低10年間、基本構造部分の欠陥には無料補修などを請求できることになりました。平成12年4月1日以降に契約された新築住宅が対象となります。


瑕疵担保責任の特例
【瑕疵担保責任の特例のしくみ】この権利はすべての新築住宅についています(H12.4.1以降)。引渡しから10年間、基礎構造部分や雨漏りに関わる部分に瑕疵があったとき無償修繕や損害賠償を請求することができます。


この瑕疵担保責任の対象となる範囲である基本構造部分や雨水の浸入にかかわる部分を具体的にあげます。

【基礎構造部分】
住宅の基礎、基礎杭、壁、柱、小屋組み、土台、斜材、床版、屋根版、または梁、桁などの横架材など、家自身の重さや雪、風、地震などのときにその受ける力を支える部分。
【雨水の浸入にかかわる部分】
屋根や外壁、そこに設ける建具、雨水用の配水管など。

このことから、今回の一連の耐震強度偽装事件では基礎構造部分の重大な瑕疵にあたり、売主または建築工事の請負人(建設業者)は無償修繕または損害賠償をしなければならないことになるのです。ところが、売主または建設業者が倒産したり支払い能力がない場合、この瑕疵担保責任の特例も責任が果たされないことになる恐れが出てきてしまうのです。

戸建て・マンションに関わらず、新築住宅に一律で瑕疵担保責任の特例がつくことは大変喜ばしいことですが、このようなケースもあるということを念頭に入れておきましょう。

それでは次のページで、こういった売主や建設業者の倒産などの目にあっても、代わりに工事の完成や10年間の瑕疵保証を行っている別の制度について見てみましょう。