炭のミニ知識:炭が建物に使われてきたワケ
「炭」といえばすでに身の回りでおなじみの自然素材ですね。みなさんも、お米を炊く時に入れたり、除湿剤代わりに押入れや靴箱にいれたり、インテリアを兼ねて部屋に飾ったり、炭パワーを活用したことはありませんか?そのような炭を建物に使用しだしたのはいつごろからだったのでしょうか?世界で最も古い木造建築といわれる法隆寺(一度火災で焼失、672年から689年に再建)の敷地や床下から大量の炭が発見されています。なんと約1300年前には炭は建物に良いとわかっていたようです。そのほか日本最古の神社である伊勢神宮の敷地内、東大寺大仏殿の敷地内などからも大量の炭が見つかっています。石やレンガ造りでなくとも長持ちする秘訣はこの炭パワーによるところも大きかったと言えるでしょう。
野菜をフレッシュに保つのも「炭効果」のひとつです。冷蔵庫にひとついかがでしょうか。 |
この中で建物にもっとも有効なのは調湿効果です。建物の床下には湿気がこもりやすく、木が腐ったりシロアリの被害にあいやすい部分です。そこに、吸湿効果があり呼吸をするといわれる炭を敷くことによって、その被害を最小限に留めることが出来たのです。炭パワーの利用とあわせ、日本では昔から建物内の風通りを考えたり、壁に漆喰を塗ったりと、日本の文化である木造の建物を長持ちさせる知恵も持ち合わせていたんですね。
このように、日本古来からある自然、健康素材が、いろいろな場所で使えるように開発改良されて現代で再び活用されることは、エンドユーザーである住まい手にとっても喜ばしいことです。今はいろいろな健康建材が出ているので、できる部分には積極的に取り入れて、少しでも健康的に気持ちよく暮らせるようにしたいですね。
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アーテック工房株式会社
シックハウス対策および健康建材
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