シンガポールのマーライオン
おなじみのマーライオン。最近リニューアルされ常に水をはいています。
独立後、急成長し先進国の仲間入りをした国シンガポール。中華系、マレー系、インド系、その他の人々で構成される多民族国家です。国の土地面積は小さいけれど持ち家率は高く、国民の多くはフラットといわれるマンションに住んでいます。その住宅事情はどのようになっているのでしょうか? シンガポールでの取材レポート第一弾をお送りします。


シンガポールで持ち家率が高い理由

シンガポールの生活
一昔前のタイプのフラット。昔ながらの洗濯物を竿にさし窓から突き出すスタイル
シンガポールが共和国として独立したのは1965年。今年で独立41周年、歴史上では若い国になります。私が訪れた8月9日はちょうど独立記念日で、お店やオフィスはお休み。花火大会が開催されるなどお祝いムード一色でした。

国の面積は淡路島または東京23区と同じくらい(685.4km2)。皆さんもご存知のように都心部はとても近代的で高層ビルが建ち並び、美しい街並みをキープしています。アジアのハブ空港であるチャンギ国際空港からタクシーで都心に向かう途中で、たくさんの高層マンション群を見ることができます。

このような高層マンションのほとんどがHDBの建てたフラットです。HDBとはHOUSING & DEVELOPMENT BOARDの略語です。住宅政策をになう国の機関で、日本でいう公団のようなものです。多くのシンガポーリアンがこのHDBの建てたマンションに住んでいます。

HDBが手がける住宅はすべて集合住宅(=フラット)で、シンガポール市民のみ購入することができます。購入の際には収入制限があります。HDBは新築分譲マンションのほか、賃貸や中古住宅の売買も行います。


国民の85%がHDBのフラットに在住

HDBが供給するフラットは、シンガポールの全住宅の85%に達します。それ以外の15%がプライベートな住宅で、シンガポールで見かける戸建て住宅はすべてプライベートとなります。また、一部の集合住宅にもプライベートがあり、こちらはシンガポーリアン以外でも購入できますが価格は約4~5倍になります。

HDBはバラックの建ち並んでいた場所を開発し一定の品質を持つ集合住宅を建て、多くの国民に住宅を供給してきました。当初はマンションのデザインもかまぼこ型の画一的なものでしたが、最近ではデザインに凝ったものが多くつくられています。また、建物だけでなく街全体の計画も行っています。HDBのフラットの周りには道路、公園、広場、マーケットや結婚式を挙げられる広いミーティングルームなどが整備され、住民にとって快適な住環境を提供しつづけて来ました。多くのシンガポーリアンが狭い国土の中で住宅を確保できているのも、HDBのおかげであるといって過言ではないでしょう。


デザインされた住棟の外観
最近では建築家によるデザインで、独自性のあるおしゃれな外観のマンションが建てられています。



それでは次にシンガポールの住宅の品質についてHDBにインタビュー気になる広さや価格について見て参ります。