どこでも一定の温度が保てる全館空調
ヒートショックが起こりにくい家は、家中どこにいっても温度差が少ない「全館空調」の家です。全館空調システムを採用している家は、家中の空気を循環させてどの部屋も同じ温度を保つことができます。それに対し、室ごとにエアコンを設け別々に空調をする「個別空調」では、空調機のある部屋と廊下やトイレなどに温度差が生じ、それがヒートショックの原因となっています。快適なトイレの温度は最低でも17℃程度
実際には個別空調の家が多いので、そのケースで考えてみましょう。暖かい地域の住宅でも真冬には暖房した部屋としていない部屋の温度差は10℃くらいあるといわれます。ヒートショックを起こさないための温度差の目安は3~5℃程度とされ、真冬の室温を20℃前後と仮定すると快適なトイレの温度は最低17℃程度となります。【関連記事】
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おススメのトイレ暖房
トイレ内の暖房におススメの暖房器具を集めました。■室内暖房機能付トイレ(TOTO ネオレスト)
リモコンで操作し、ウォシュレット本体から温風が出てトイレ全体を暖めます。設定した時間にあたためる「タイマー室暖」や室温が約5℃以下になると自動で作動する「冷え込み防止」機能があります。 暖房便座なので座ったときのヒヤッと感もありません。
画像提供:TOTO
■温水式トイレ換気暖房:(ノーリツ ドライホットトイレ)
画像提供:ノーリツ
■パネルヒーター(富士ホーロー株式会社)
梅雨時の湿った衣類や、冬場の洗濯物の仕上げ乾燥にも便利です。両面発熱仕様で熱効率アップ。音や風がなく空気をよごさない安全設計。
消費電力:500W
電気代:約12円/時間
画像提供:富士ホーロー株式会社 ネットショップ
■ポータブル温風機(株式会社日立リビングサプライ)
風向きを上下に調整可能
温度調節可能(約5~35℃)※1
※1 床面90cm×90cm、高さ180cmの部屋。
電気代約13.2円/時間
画像提供:株式会社日立リビングサプライ
トイレを暖房する方法をいくつかご紹介いたしましたが、後付け可能な設備もあるので「今は必要ないけれどいつかトイレ暖房を」と考える場合には、トイレの内部にウォシュレット用以外にもコンセントをひとつ用意しておくといいですね。
最近では高断熱・高気密住宅が増えてきました。これから家を建てる人は24時間換気設備の適切な換気計画のもと、どの部屋でも同じような温熱環境にできる全館空調もぜひご検討ください。
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