マンション物件選びのポイント/マンションの防音・騒音対策

静かに眠れるための遮音性能はどのくらい?

ぐっすり安眠できるためには、どのくらいの遮音性能が必要なのでしょうか?また、安眠するためにオススメの床仕上げ材をご紹介いたします(初出:2007年5月 改訂:2014年8月)。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

ぐっすり眠るために、特に寝室の遮音性能は確保したい

ぐっすり眠るために、特に寝室の遮音性能は確保したい

マンションで一番頭の痛いことが「音」に関すること。周りに住む人の住まい方に大きく因るものであり、また自分自身の住まい方も大きく問われる問題です。

今回は、ぐっすり安眠するためにはどのくらいの遮音性能が必要なの?という基礎知識と、安眠できる遮音性能を得るにはどのようなくふうができるのかを見ていきましょう。

住み始めてから対応できるのは「軽量床衝撃音」

床の遮音性能を表す指標に「L値」があります。よくフローリングなどに「LL-45」「LL-50」という表示を見かけますが、この「LL」は軽量床衝撃音を示す値で、そのほかに重量床衝撃音を示す「LH値」があります。どちらも後に付く数字が小さい方が遮音性が高く、例えばLL-45とLL-50では、LL-45の方が遮音性が高いことになります。

軽量床衝撃音とはスプーンやコップを落とす音、重量床衝撃音とは、重いものを落としたときのドシーンという音。軽量床衝撃音はフローリングや畳といった床の仕上材のくふうで減らすことは可能ですが、重量床衝撃音は床のコンクリートの厚さを厚くしないと解消できません。

安眠できる遮音性はL-40以下を目安に

音の感覚や安眠できる音の大きさはそれぞれ人によって異なりますが、ぐっすり安眠できる床の遮音性は「L-40以下」を一つの目安としてよいでしょう。「L-40」の音のレベルは、ドシンドシンという重い音が「遠くから聞こえる感じ」程度、軽い音は「ほとんど聞こえない」程度となります。L値の示す遮音性は【表1】を参照してください。

【表1】L値一覧表

【表1】L値一覧表

 それでは次のページで安眠できる遮音性を保つための条件を整理してみましょう。

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