条件その3
環境に配慮していること
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データで見てみると地球温暖化の原因である二酸化炭素排出量のうち約13%は家庭部門から出ていて、かつ減るどころか右肩上がりに排出量が増えています(表1参照)。各家庭の努力なしでは地球温暖化を止めることはできません。
表1 日本の部門別二酸化炭素排出量の推移(1990~2005年)(出典:IPCC第4次評価報告書2007 全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)) |
では、地球環境を考え、かつ品格のある家とはどういうことなのでしょうか。『女性の品格』の一節を参考に考えてみましょう。
日本製でも環境問題に取り組んでいる企業の製品を買うとか、女性の雇用や次世代育成に努力している企業のサービスを愛用するとか、買い物によって自分の意思を表現することができます。少し値段が高くても企業の姿勢を応援する消費者が多くなれば企業も変わるでしょう(中略)。値段だけとらわれない買い物をする品格のある消費者になりましょう。
(『女性の品格』第4章「品格のある暮らし」より)
設計事務所、ハウスメーカーやデベロッパーの中には環境問題に真摯に取り組んでいるところがあります。そのようなところが提唱する、地球規模で貢献度の高い省エネに配慮した環境型住宅もこれからの住まいとして大切な条件になってきます。
高気密、高断熱の省エネ型住宅にすれば、当初の建設費または購入費は少々高くつくかもしれません。しかし、日々の冷暖房は少なくて済むので、使用するエネルギー量を抑え、地球環境にやさしく光熱費も安く済みます。目先の価格に惑わされることなく、地球にもお財布にも優しい省エネ型の住宅を購入して、品格ある消費者になりましょう。
日ごろ研究努力している設計事務所、ハウスメーカーやデベロッパーの住まいを多くの方が購入することで、その姿勢を応援することになり、技術の向上も望めますし、広く流通することで省エネ建材(例:熱環境の良いサッシ、ガラスなど)の価格が下がったり、外断熱工法の研究が進んだり、環境にやさしい住宅が買いやすくなるのです。
【関連サイト】
今年こそ実行しよう!CO2削減への暮らし(50代からの住宅情報)
『女性の品格』(坂東眞理子著 PHP研究所)
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今回は住まい手の品格を上げる家選びの条件について考えてみました。『女性の品格』でも、目先の豪華さ、安さなどに惑わされず、品質の良いものを身につけましょうと説いています。女性に限らず男性にも言える共通点で、当たり前のことだけどついつい忘れがちなことでもありますね。そしてこのことは、人生で最も大きな買い物である「住まい選び」にも当てはまることです。
品質が良い、将来性がある住まいを造りまたは購入し、大切に長く住まうということは、スクラップによって生じる産業廃棄物を減らし、貴重な資源を大切にするという意味でも大きく意義のあることです。これから家を買う、または建てることを検討する方はぜひこれらの条件も心にとめて検討してみてください。
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