スケルトン・インフィルの優れた点
各住戸にあるPSの中には共用の排水管が入っています。このような位置にある排水管の交換は手間もお金もかかります。 |
スケルトン・インフィルのマンションであれば、原則として躯体部分に設備管や電気配線が打ち込まれることはなく、コンクリート欠損の心配が少なくなります。「二重床・二重天井」であることから、設備の位置変更・取り換えが容易になることはもちろん、床にも段差が出ない「バリアフリー対応」が可能となります。
また、設備配管・配線の移動が容易であるため、ライフスタイルの変更に伴う大掛かりな間取り変更をしやすく、住まいの可変性が高くなります。スケルトン・インフィル仕様であることと、品質の良い住宅の条件はリンクしていると言って良いでしょう。
また、寿命がきた排水管を取り替えるときに、もし排水管が各住戸専有部のPS内を通っていると、許可をとることも大変、工事も大変、各住戸の排水管を囲う間仕切り壁を壊し、排水管を交換することになります。
スケルトン・インフィルでは原則として上下階の住戸で共用している排水管は、外廊下、バルコニー、光庭などの「共用部」に設けるため、住戸内に入らず工事ができ、修理や交換がしやすくなります。
建てては壊し、壊しては建てる時代は終わりました。耐久性のあるマンションは確実に増えています。 |
つまり、寿命が短い設備配管と寿命が長い躯体部分を分離することで、設備配管を適切に交換しながら「長いサイクル」で住むことのできる「耐久性」のあるマンションとなるのです。
設備と躯体を分離をしていないマンションでは、設備交換のときに躯体のコンクリートも壊さなくてはいけなかったりするため、結局建て替えた方が安くすむと判断され、短命に終わってしまうものもあります。スケルトン・インフィル仕様であれば、短いサイクルでスクラップしなくて済むため環境にも優しく、これからのマンションの在り方として注目されるものと言って良いでしょう。
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それでは次にスケルトン・インフィルの注意点を見ておきましょう。