既存住宅性能表示制度の特徴
この制度の特徴は、その中古住宅の売買について「利害関係のない第三者」が「全国統一基準」で傷み具合を総合判定することにあります。マンションでも戸建住宅でも利用することができ、例えばマンションでこの制度に基づいて、専有部分をはじめ、エントランスホール、階段、廊下、共用配管などの共用部分の検査を受けることで、その後のマンションの維持管理に役立てるといった利用も可能です。傷み具合の検査の方法ですが、すでに建っている建物の検査なので、目視等による現況検査が中心になります。この辺が、設計図書や、建物の見えなくなってしまう部分(構造、設備など)を重点的にチェックする「住宅性能表示制度(新築)」と大きく異なる点と言って良いでしょう。
制度の構成
屋根の劣化状態も必須検査項目に入っています。普段見えない部分なので助かりますね。 |
また木造住宅では腐朽や蟻害も気になる部分ですので、選択項目としてそれらに関する詳細検査を行うこともできます。
安心・納得して購入するために
これからは住宅購入に中古住宅も視野に入れて検討する方が増えてくるでしょう。良質な中古住宅であれば、価格が抑えられる分、新築に比べ立地や広さで希望に近い物件を手に入れられる可能性が高くなり、それが中古住宅購入の魅力になっています。しかし、完成後時間がたっているということで、選ぶ際にはより慎重に吟味すべきだということを忘れてはいけません。建物の状態は時間とともに変化するため、ほおっておけば劣化は必ず進みます。反対にきちんとお手入れをすれば、良い状態に戻すことができます。中古住宅の購入においては、建物の状態の正確な判断、その後の適切な維持管理が、大切な資産である住まいの価値を高めるといってよいでしょう。
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【関連サイト】
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