マンション物件選びのポイント/マンションの防犯・セキュリティ

夏休み旅行前に心がけたい住まいの防犯対策(2ページ目)

これから夏休みの旅行・帰省などで長い間家を留守にする予定の人は、事前に住まいの防犯の見直し・点検をしておきましょう。お出かけ直前でもできる、住まいの防犯対策をまとめました。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

防犯の基本は開口部の強化

窓とドアの防犯性を高めることが基本です。
窓とドアの防犯性を高めることが基本です。
ドロボウに入られないための基本は、「窓、ドア」の強化、これに限ります。5分間の破壊活動で侵入できなかった場合に約7割のドロボウがあきらめるというデータが示す通り、最終手段として「入れさせない」という対策が効くのです。

もし時間や予算にゆとりのある時は、たとえば、日本ロックセキュリティ協同組合に加盟している専門業者などに相談して、狙われやすい部分を判断してもらうという方法もあります。

その場合も鍵を追加してダブルロックにする、玄関のカギをこじ開けに強いものに交換する、窓に面格子やシャッターを付けておく、といった開口部の強化対策が主になってくるでしょう。

マンションは防犯性が高いって本当?

「我が家はマンションだから防犯対策は必要ない」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、残念ながら「マンションだから」ドロボウに入られない、というとそうでもないようです。

警視庁のまとめた「侵入窃盗の場所別発生状況(平成20年)」によると、侵入窃盗の場所別では、全体の約68.3%を住宅が占めており、その内訳は戸建て住宅23.4%、中高層住宅(4階建て以上)14.0%、その他の住宅30.9%となっています(【図2】参照)。

【図2】侵入窃盗の場所別発生状況(平成20年)(出典・警視庁)
【図2】侵入窃盗の場所別発生状況(平成20年)(出典・警視庁)
「その他の住宅」には3階建以下のマンションやテラスハウスなどが含まれます。戸建住宅だけでなく、マンションも多く被害にあっていることがわかります。

一見すると戸建て住宅が狙われる確率が多く見えますが、「その他の住宅」30.9%には3階建て以下の共同住宅が含まれますので、4階建て以上の中高層住宅14%と合わせると「マンション」が被害にあう確率は高いことが分かります。

最新マンションではかなりセキュリティが強化されている物件もありますが、少し古い建物ではエントランスにオートロックが付いていないもの、外廊下やバルコニーにたやすく外部者が近づける構造の建物などがたくさん見られます。そのようなマンションにお住まいの場合は特に気を付けておく必要があると考えておきましょう。


それではいよいよ次のページでお出かけ直前でもできる防犯対策を見てみましょう。
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