マンション物件選びのポイント/マンションの性能・耐久性

マンションのバリアフリー度チェックリスト

お年寄りから小さな子どもまで、安心・安全に暮らすために住まいがバリアフリー仕様であることは今や必須条件。今回はマンションの共用部にスポットを当て、そのマンションのバリアフリー度チェックをしてみましょう

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

マンションで暮らすなら共用部を通らないと外に行けません。共用部の安全性も確認して。
マンションで暮らすなら共用部を通らないと外に行けません。共用部の安全性も確認して。
現在、住まいのバリアフリー化は進んでいますが、マンションの場合は住戸の内部はもちろん、自宅玄関の扉から道路に至る、いわゆる【共用部分】もバリアフリー仕様であることが大切です。

今回はそのマンションの共用部分のバリアフリー度をチェックするためのチェックリストを作成しました(→P2へ)。これからマンションの購入を検討している方やすでにお住まいの方も、将来的に長く住める仕様になっているかぜひチェックしてみてください。

共用部分のバリアフリー、何のために必要?

どんな状態の時でも外に出やすいこと、ベビーカーが使いやすいこと。とても大事なことです。
どんな状態の時でも外に出やすいこと、ベビーカーが使いやすいこと。とても大事なことです。
とても基本的なことですが、なぜマンションの共用部のバリアフリーが必要なのでしょうか?

外廊下、共用階段、エントランスホール、エレベーター、エレベーターホールといったマンションの共用部は、自宅から外に出ようと思ったら「必ず通る場所」。今は不自由していなくても、これから万が一ケガをするかもしれないし、また子どもが生まれる、年を取るといったライフステージの変化も訪れるはずです。そんなときに困らないためにも、ベビーカーや松葉杖、車イスなどでも使いやすい造りかどうかチェックしておきましょう。

ポイント-1:安全に移動できること

前面道路からエントランスホールまでなだらかなスロープが付いている例。
前面道路からエントランスホールまでなだらかなスロープが付いている例。
マンションの共用部分のバリアフリーで重要なポイント、その一つ目は「安全に移動できること」です。具体的には、

■エレベーターがあること
■共用階段、共用廊下に手すりがあること
■階段の勾配が緩やかであること
■段差のある部分に手すりやスロープがあること
■外廊下や外階段に落下防止の手すりがついていること

以上のことは、玄関を一歩出て道路に至るまでの間に、お年寄りから小さな子どもまでどんな人でも安全に移動できるために求められる配慮だといえます。

ポイント-2:介助がしやすいこと

外廊下の幅がゆったりしていれば車いすの介助がしやすくベビーカーでも安心。
外廊下の幅がゆったりしていれば車いすの介助がしやすくベビーカーでも安心。
次のポイントとして、車イスやベビーカーを押す人、つまり介助を行う人が介助をしやすいこと、があります。そのためには次のような配慮が必要です。

■共用廊下、共用階段の幅を広く取っていること
■エレベーターやエレベーターホールのスペースが広く取ってあること

例えばエレベーターホールはベビーカーや車イスでも回転できるくらい、1.5メートル×1.5メートルくらいの広さがあると良い、とされています。

これから購入しようと考えているマンション、または今お住まいのマンションは該当していましたか?もしほぼ当てはまっていたら、長い間安心して住めるマンションだ、という目安になります。

それでは次のページで共用部分のバリアフリー度チェックリストを載せますのでぜひ活用してみてください。
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