六本木ヒルズ見学雑記 |
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六本木ヒルズは民間による国内最大の市街地再開発事業です。敷地全体の広さは11.6[ha]です。これだけの広さですから、権利関係をまとめて完成まで17年を費やしています。 この再開発事業で評価したい点は、土地を買い占めての再開発ではなく以前住んでいた人は又戻って住んでいただき、個々で狭い土地を所有するのではなく魅力的な街にして全体で土地を有効利用という考え方です。分譲マンションはなくすべて賃貸にしているのも、こういった考え方の表れです。 これまでにも「点」での街づくりは比較的見られましたが、これだけの規模の「面」的な再開発は都心ではありませんでした。 さて、現地に行ってまず10年後を想像してみました。それは、今回の再開発には樹木や植栽が多く取り入れられているからです。現代の建築は、ガラスや鋼板パネル、石といった硬くてやや無機質な材料を使いますから、素材感や色も含めた空間構成がとても大切になります。そしてそれらの雰囲気を高める役割として、植栽計画はとても重要なポイントになります。 ここでは緑地や広場を随所に設けて街の回遊性を高め、賑わいのある歩行者空間につなげています。
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