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間取り失敗ワースト10! ダメダメ間取りの原因は?

「間取りを制するものは家づくりを制す!」家づくりを成功させるためには、使いやすい魅力ある間取りが必要条件です。実際の失敗例を10個挙げ、その原因や気をつけるべきポイントをお教えします。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

間取り成功・失敗の分かれ目は「着工準備期」にあり

家づくりのスケジュールをおおまかに分けると、「検討期」「着工準備期」「工事期」の3つです。「検討期」は、土地探しや建てる時期、また誰に頼むかなどを考える期間。「着工準備期」は、どんな仕様でどんなカタチの家にするか、またどんな設備を入れるかなどを設計側と打ち合わせをしていく期間。「工事期」は、着工して引渡しまでの期間です。

間取りの検討が必要となるのは「着工準備期」です。ここで、「まだ時間がある」「このくらいでいいかな」と図面を流し見しているようだと失敗の道に……。この「着工準備期」がとても大切なのです。この期間中であれば、間取りはいかようにも変更がきくのです。

間取り失敗の6大原因はこれ

ダメダメ間取りの原因は、次の6つに分類することができます。

1. 配置の配慮不足
・視線の先に見たくないものが見える
・家事動線が悪い
・水まわりの音は要注意
・オープンプランの盲点

2. 広さの考慮不足
・必要な広さがわからない
・単純に狭い

3. 開口部の想像力不足
・窓の位置が問題
・採光に失敗
・風通しが悪い、寒い

4. 収納の計画不足
・量が足りない
・位置が不適切
・使い勝手が悪い

5. 配線の認識不足
・スイッチの位置が悪い
・コンセントの位置が不便
・コンセントの数が足りない
・電話線の位置が不適切

6. その他
・建具の開きが不便
・安全性の配慮がない
・照明の位置、数が失敗

これら6つに共通しているのは、自分達の生活を拾い上げどう暮らしていきたいかという生活の全体シーンが見えないことにあります。

例えば、朝起きてから夜寝るまでの家族全員の動線を考えることにより、間取りの良し悪しが見えてきます。今もっている家具をどこに置くのか、新たにどんな家具を購入したらよいかを考えることにより、部屋の広さやコンセントなどの位置がはっきりしてきます。

漠然と考えるのではなく、箇条書きで「間取り要望書」を作成するのもひとつの案です。

間取りでよくある失敗は「コンセント」「収納」

月刊ハウジング(リクルート)が不定期に行う間取りの失敗アンケートでは、次のような結果が出ています。このアンケートの順位は多少入れ替わることはあっても、内容はそれほど変わりません。

●間取りの失敗!ワースト10

1. 「届かない!足りない」(コンセントなど)
2. 「しまえない!片付かない!」
3. 必ずぶつかる(建具など)
4. 家事動線が悪い
5. 部屋の配置(音など)
6. 嗅覚・聴覚・視覚的によくない
7. 暗い、空気がよどむ
8. オープンテラス、吹き抜け
9. 狭すぎ、広すぎ
10. うまく配置ができない

アンケート結果を見ると、電気コンセントでの失敗が1位で収納での失敗が2位です。これらは生活の裏方を支えるもののため、意外と図面でも日常生活の中でも見えにくい箇所なのかも知れません。

こんなところをもう一度整理しておくと、100点とまでいかなくとも、かなり満足度の高い魅力ある家づくりができると思います。

◇ ◇ ◇

建設中の様子

建設中の様子

写真は宅地開発された土地に家を建設中の様子。全部で7軒の家が建つ予定です。

 
建設中の様子

建設中の様子

ブルーのシートで囲われているところは「工事期」に入っていますね。木の柵で囲っている部分は、すぐにでも建てられるよう整地されてますので「着工準備期」から「工事期」にかかっています。手前の部分は「検討期」もしくは「着工準備期」といったところでしょうか。それぞれどんな間取りになるのでしょう。

 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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