注文住宅/トラブル・欠陥住宅・シックハウスを防ぐ対策

住宅裁判事件簿:外壁の色で隣人が提訴したら?

個人住宅はあくまで個人のものですが、個人の家は地域の景観をつくっています。隣家の鮮やかな外壁の色によって不快な環境をつくり出すことも。裁判に訴えられた住人に下された判決とは?

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

家づくりの失敗要因の第1位に挙げられているのが周辺環境!自分の家だけが良くても快適な生活は望めないことがわかりますね。また家を建てる時に近隣から苦情があると、住んでからの近所付き合いに支障が出る恐れがあります。きちんと周辺対策をしましょう。これを怠ったのが次の事件・・・
参考:1位は周辺環境!失敗事例から学ぶ家づくり 見落としてしまった失敗TOP4

事件のあらまし

外壁の色

彩度の高い色は、見る人の目をチカチカさせます。黄色や青色の家も住宅地にはふさわしいと言えません。外壁面積は大きいので、サンプルで見たものと色の印象が違って見えます。実際は色味が強く濃く見えます。


原告Oさんは長く呉服商を営んでいたが、昨年道路の反対側に赤褐色のレンガタイルが貼られた3階建ての住宅が竣工した。晴天時、太陽の移動に伴い外壁の反射光がOさんの店舗内に差し込んでくるようになった。全体に赤みを帯びた反射光は、商品である呉服の色や柄の見え方を変化させ、営業に支障をきたした。建て主に反射光発生防止を求めたが聞き入れられず、売上げもこれを境に前年6000万が5000万に落ち込んだ。そしてやむなく反射光防止工事の実施と損害賠償の支払いを求め、裁判所に提訴するに至った。

他にもある家づくりの身近なトラブル

視線

隣地と接して建つ家では窓の位置に注意しましょう。隣の家の人と目が合うような家では落ち着きませんね。

日射

建物が建つことによって隣地に日が射さなくなったという話はよく聞きます。建築基準法で高さ制限や日影制限があるとはいえ、家が暗くなってしまうのは気分がよいことではありません。規制されなくても多少の配慮が大切です。
境界線

境界線上の空中に建物がひっかからないように建築します。
境界

敷地間にある壁や柵の修繕は事前に話し合いましょう。


裁判所はこの事件をどう判断したのでしょうか?→判決は次のページ
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