住宅設計・間取り/住宅設計・間取りのテクニック

家づくりの成功は間取りにあり!間取りの成功にテーマあり!(2ページ目)

春を目前にして、新生活を控えている人も多いことでしょう。そんな季節柄、家を建てようかと考え始める人もまたいるのではないでしょうか。家の決め手、気になる間取りを取り上げます。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


テーマ別空間とその効果

家の中心に中庭を設ける。スキップフロア(半階ごとに空間を設ける)のある家。1階に個室やサニタリースペースを設け、2階にキッチン、ダイニング、リビングなどの共有スペースを設ける。吹抜けをつくる。階段を生かす。キッチンを主役にする。1:外と屋内を曖昧につなぐ土間を設ける。
2:ウッドデッキに出られる和室をつくる。
3:引戸を活用する。北側に大きく開口部をとる。1:廊下をギャラリースペースにする。
2:建具の工夫で部屋の延長として使う。
3:廊下の形状で遊ぶ。1:縁側を設ける。
2:玄関先の工夫。
3:ダイニングスペースのインテリアの工夫。

家づくりで自分のスタイルを確立させるという人もいますが、皆が皆はっきりしたスタイルを持つわけではありません。むしろこんな生活をしたい、こんな家に住みたいという考えの方が意識しやすいのではないでしょうか。

いずれにしても住まいのテーマを明確に持てれば間取りもそれに沿うことになり、建てた結果として思い描いた家と生活を実現できることにつながるのです。あれもこれもほしいというテーマなき要望は、その通りに建てても意外とぱっとしない家になってしまうかもしれません。家づくりの成功のカギは設計・施工者との出会いに加え、間取りにあるといえます。

参考リンク:<家づくりのはじめに>
家を建てると決めたものの何から始める家づくり?! 
・・・家を建てたいけれども何から始めたらよいかわからない。依頼する前に基礎知識を知っておきたい。そんな家づくりのはじめの一歩をご紹介します。

一緒に夢の家をつくってくれるパートナーは誰?
・・・住みたい家を実現させるには良き理解者の協力なしには建ちません。ぴったりのパートナーに出会うための心構えをご紹介!

ダメダメ間取りの原因は何?
・・・実際に建てた人の失敗原因を追究。どんなところを気をつければいいの?にお答えします!
(( テーマ ))(( 特徴 ))
庭を見る>>・生活動線上にいつでも庭がある。
・周囲の視線を気にすることなく、居室と庭との一体化が図られる。
・安定した採光が得られる。
空間を楽しむ>>・上り下りが比較的楽である。
・隣家との視線がずれ、プライバシーが守られやすい。
・高低差のある敷地などでは上手く利用できる。
光を受ける>>・2階は1階よりも採光が得られる。
・屋根の形状によって天井を高く取ることができ、開放的な空間がつくりやすい。
豊かさの工夫>>収納スペースを豊富にするだけでは空間的な豊かさは生まれません。狭小地にこそ無駄とも思える空間をつくると心が和み豊かさを生みます。さりげなく家族の交流の場をつくる>>階段の位置によって間取りは大きく変わります。単に上下階をつなぐ通路としてではなく、時にまん中に時に広くつくることで楽しい階段空間ができます。家族の団らん>>家でする行為といえば食べる・寝る・入浴するが基本です。家族の団らんはここで共有を図ることが大切です。食事は毎日共にすることがなくても、アイランドキッチンやオープンキッチンにすることによって、調理や会話をするきっかけが生まれやすくなるでしょう。仕切りの少ないオープンな家>>用途が違う部屋(屋内外)であっても壁を設けるのではなく、連続性を重視した空間構造にすると、日本の伝統的な家づくりにある奥ゆかしさが感じさせます。北側の暗くて寒いイメージをなくす>>南側に大きく開口をとり、北側には小さな開口部を設けるのが一般的ですが、周囲環境を考慮した上で表裏のない家づくりができます。北側には落ち着いた光が差し込みます。廊下>>廊下を通路としてだけでなく、部屋の一部として考えます。廊下の形はメガホン状にするなど、遊び心をもってつくると楽しい空間ができます。近所の人や友人を招く>>縁側や2階の廊下はかつては地域の人との交流の役割を果たしていました。地域特性もありますが、地域との関わりを意識したプランづくりをすれば嬉しい交流があるかもしれません。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます