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家は材料でつくる?素材でつくる?

「材料」と「素材」、言葉の意味合いは違っていても、私たちはそれほど意識することなく使っているような気がします。今回は「材料」と「素材」の違いについて考えてみましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


材料と素材の違い

料理の世界ではよく「素材」という言葉を使って表現します。
「材料を使った料理」というと定食屋さん、「素材を生かした料理」というと和の創作料理をイメージさせられます。
建築の世界も同じです。建築の場合は大方、建築材料でつくられており素材はあまり使われません。しかし神社、仏閣など素材を生かした建物には文化性を感じます。

「材料」と「素材」の意味合いは違うにも関わらず、私たちはそれほど意識することなく使っているような気がします。


素材には精神性を感じさせる力がある

現代の家づくりは本物に見せかけた「材料」が多く使われます。これらの材料は時間が経っても何の味わいも深まりも出ません。

「素材」は本物です。本物とはつまり無垢材です。無垢には時を積み重ねていけばいくほど、重厚感と経年美を生みだす力があります。
重厚感や経年美は空間に精神性をもたらします。空間の精神性は人の心を豊かにし、居心地の良い快適な場を幾重にもつくりだしてくれるのです。

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