間取りの主役は快眠空間
次に、私がプロデュースしたDINKS向け間取りをご紹介しましょう。ガイド大久保がプロデュースしたDINKS向けの間取りです。仕事中心の忙しいDINKSのために、動きやすく効率良い動線にこだわっています。 |
これは2LDKを想定して、これまで述べてきた間取り選びのポイントを反映したものです。右半分は寝室と洗面室・浴室・トイレが一続きになっています。私はこの一体的な空間を快眠空間と名付けています。寝室には、できるだけ大きなクローゼットを設けて、このスペースをホテル客室とみなします。これなら仕事から疲れて帰ってきて、クローゼットに直行しスーツを脱ぎ、裸のままで浴室に行けます。入浴後も裸のまま寝室でパジャマに着替え、リラックスするといった暮らし方が可能です。就寝途中でトイレにたつときも、リビングなどのパブリックスペースを通らずにすむので完全覚醒せず、寝付きの悪い人にも安心です。リラックスして明日への活力を醸成するのが、DINKSの住まいに求められる最大の要素です。
左側はLDKとスタディルームになっています。この間取りは2LDKなので、一応LDKと独立した書斎になっていますが、スタディルームをなくしてしまい、LDKをDKと書斎コーナーにすれば、コンパクトな「ホテル客室(快眠空間)+DK・WITH書斎コーナー」になります。リビングよりダイニングを優先するのは、夫婦のコミュニケーションは食事の場でこそ活発に行われるからです。
これまでご説明してきたことは、あくまで間取り選びの基本です。その基本のうえに、自分の好みや譲れないものを加えたり削ったりして、最終的に自分にあった間取りを選ぶことになるのです。例えば、料理が趣味なので大型のオープンキッチンが欲しいから36インチのTVを置くのは諦めるとか。犬を飼いたいので、書斎スペースよりワンちゃんスペースをとか。そのためにも、自分の暮らしかたを一度解剖してみることをお勧めします。
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