マンションや一戸建て住宅のパンフレットや広告、販売図面をみると、それぞれの部屋の大きさとして6畳とか8畳とか、洋室であれば7.5畳などと記載されています。最近では、LDKで20畳など大きな間取りの物件も少なからずあるでしょう。
和室で使われる畳の大きさは「地方によって違う」ということをご存知の方も多いでしょうが、いったいどれくらい違うのかということは、実際にそれぞれの地方に移り住んだ経験のある人でなければ実感がないかもしれません。
ちなみに、谷崎潤一郎の「細雪」にはこのような一節があるそうです。
「東京は普請が安っぽくて、江戸間といって八畳が京間の六畳相当」
そこで今回は、畳の大きさについて検証してみました。これを最後までご覧いただいた後であなたのお部屋を測ってみたら、意外な発見があるかもしれません。
畳の種類と大きさの違い
代表的な畳の大きさには「京間」「中京間」「江戸間」などがあります。このうち最も大きなものは「京間」で、長い方の一辺が6尺3寸(約191センチメートル)です。しかし、これが全国に広がるなかで次第にサイズが小さくなってしまったようです。これを大きさの順で表にまとめてみました。
ところで、「江戸間」の別称が「田舎間」というのは、時代背景を感じさせますね。
畳の面積の違い
上の表でも畳の大きさの違いが分かるでしょうが、これを6畳あたりの面積にするとその違いが際立ちます。京間では6畳あたりが10.93平方メートルなのに対して、小さいほうの団地間では7.74平方メートルしかありません。約3割も小さなサイズなのです。
この大きさの違いをもとに、同縮尺で描いた図と、大きさの換算表を確認してみましょう。
同じ縮尺で描くとこんなに違う!
上のなかから4種類を選び、6畳の大きさを同縮尺で図に表してみました。大きさの違いが分かりやすいのではないでしょうか。さらに、京間、六二間、六一間、中京間、江戸間、団地間、団地間 (小) 、不動産広告基準において、それぞれの6畳の大きさがどう違うのかを比較した「換算表」は次のとおりです。
これをみると、大きいほうの団地間の6畳が、京間では4.7畳分相当しかないことが分かります。小さいほうの団地間の6畳なら京間の4.2畳分相当で、4畳半にも届きません。
さて、あなたのお部屋は京間(本間)に換算すると何畳でしょうか?
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