不動産売買の法律・制度/不動産に欠かせない「道路」の知識

住宅敷地の前面道路はどの方向が良いのか?

住宅の敷地に接する前面道路が東西南北のどの方向なのかによって、住み心地が変わったり設計に影響を与えたりすることがあります。それぞれ一長一短はありますが、どの方向が良いのか、その一般的な考え方を知っておきましょう。(2016年改訂版、初出:2002年10月)

執筆者:平野 雅之

【ガイドの不動産売買基礎講座 No.27】

住宅を選ぶ際に、その敷地に接する前面の道路がどの方向なのかは大きな要素であり、土地の価格にも影響します。それでは、どの方向の道路が良いのでしょうか?

たとえば分譲地などで区画割りをして販売する場合、一般的に最も条件が良いとされるのが南東の角敷地、つまり南側と東側の二方向に道路のある敷地です。

その次に南西の角敷地、南面道路の敷地、東面道路の敷地、北東の角敷地、北西の角敷地、西面道路の敷地と続き、北面道路の敷地は最も条件が悪いものとされています。

また、旗ざお状の敷地(敷地延長を略して敷延:しきえん、などとも呼ばれます)は、北面道路の敷地よりも条件が悪いとされることが一般的でしょう。

敷地と前面道路の方向

条件が良いとされる敷地の順番は一般的に図のように考えられるが、人によって価値観は異なる


しかし、実際にはそれぞれのお客様のニーズや生活習慣により、敷地に対する価値観も異なります。東面道路の敷地が良いと言っても、普段から夜遅くまで仕事をしている人にとって、朝日が睡眠の邪魔になるという理由もあり、東面道路の敷地が敬遠されることも少なくありません。

南面道路の敷地は人気が高いものの、日当たりの良い南面にリビングを作れば、道路から丸見えになってしまうこともあります。

もし北面道路の敷地であっても、それが南北に長い敷地であれば北側に玄関を作り、南側にリビングや広めの庭を配置することで日照を確保することも可能です。もっともこの場合には、日の当たらない玄関での湿気対策や、雪が降ったときの対策なども考えなければなりません。

また、前述の敷延の土地では、道路より奥まっているために静かであったり、カースペースを有効に取りやすかったりする利点もあります。通常の敷地よりも安いことが一般的で、近い将来の売却など考えずにそこへ永住するつもりのお客様には意外と人気が高いものです。

いずれにしても土地の形状は千差万別です。実際にそこへ住む人の条件も一人ひとり違うのですから、一概にどれが良いと言うことはできません。また、道路の方向によるそれぞれの欠点も、建物の設計や配置などによってクリアできることが意外と多いのです。

自分で家を建てるための敷地を探す際には、あまり固定概念にとらわれず、柔軟に発想する力も必要です。自由に発想しようとしても都会の狭小敷地では難しいことも多いのですが……。


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