【不動産売買ワンポイントアドバイス No.058】

3方向が道路の角地

ときには3方向が道路の角地もあるが……


一般の住宅地では角地の人気が高く、とくに南東角地や南西角地はだいぶ割高になることもあるでしょう。しかし、単純に「角地だから」と選ぶのではなく、そのメリットとデメリットをよく理解しておくことが大切です。

角地のメリットとして、まず初めに挙げられるのはその開放感です。2方向が道路になるため日当たりが確保しやすく、隣地建物からの圧迫感も軽減されます。ただし、敷地が小さかったり道路の幅が2方向とも狭かったりすれば、期待したほどの開放感は得られないかもしれません。

また、間取りの自由度が高いこともメリットです。新たに家を建てるとき、居室を南向きに配置しやすいほか、玄関や駐車スペースの位置も制約が少なくなります。さらに、敷地の条件や自治体の条例により異なりますが、角地であれば建ぺい率が10%割増しされる場合もあります。

防犯上で有利な面が角地のメリットとして挙げられることもあるでしょう。不審者は人目を避けるため、目立ちやすい角地への侵入は避けるようです。

そして、流通性の高いことが最大のメリットかもしれません。1方向だけが道路に面した一般的な敷地よりも希少性があり、かつ人気があるため、将来これを売ろうとするときに購入希望者が現れやすいでしょう。流通性が高いことは資産価値が高いことにもつながります。

それに対して角地のデメリットはどうでしょうか。

まず考えなければならないのは価格の問題です。敷地の条件によって一概にはいえませんが、他の敷地よりも角地のほうが1~2割ほど高いことは多いでしょう。また、売買価格だけではなく購入後に毎年課税される固定資産税や都市計画税も割高となります。

さらに、人目につく面が多くなるために建物を見栄え良くしなければならず、外構の工事費用も多めにかかるなど、建築費用が高くなりがちな点も角地のデメリットです。住み始めてからも庭や建物周囲の手入れをしっかりとしなければなりません。

通行人から家の中が見られやすくなることから、プライバシー確保のために目隠し用の外構や植栽などが多めに必要となる場合もあるでしょう。

建ぺい率が割増しされる代わりに、一定の角地では「すみ切り」をしなければならず、敷地の一部が使えないことになります。また、2階建て住宅ならさほど問題はないでしょうが、3階建て以上の住宅を建築する際には道路斜線などによる建物の制約が大きくなることもあります。

2方向が広めの道路に面した角地では、家の前を通過する車の通行量が多くなりますから、その騒音や振動が気になることもあるでしょう。逆に狭めの道路の角地では、車が曲がるときに敷地へ乗り上げたり塀にぶつかったりすることも起こりがちです。

敷地内へ車が飛び込むような事故はそれほど多くないでしょうが、一般の敷地に比べれば角地のほうがリスクは高いかもしれません。

角地の意外なデメリットとして、日当たりの良すぎる点が挙げられることもあります。とくに広めの道路に面した南西角地では、日中から夕方にかけて日が当たり続けることもあるため、しっかりと断熱・遮熱対策をしておかないと、夏場は暑くなりすぎるケースもあるようです。

メリットも大きい角地ですが、その購入を検討するときにはデメリットを軽減するような対策がされているのか、あるいはこれから新築するときにはその費用を掛けられるのかどうかなどについて、しっかりと考えなければなりません。


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