【この特例は、平成17年12月31日までの贈与をもって廃止されました】



住宅を取得したり増改築をしたりするための資金を贈与された場合に、その贈与税額を軽減する特例については、暦年課税制度による 「住宅取得資金等の贈与を受けた場合の贈与税額の計算の特例」 (いわゆる5分5乗方式) と、 「住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例」 とがありますが、今回はこのうちの5分5乗方式による特例 (以下、 「住宅取得資金等贈与の特例」 と表記します) について改めて詳しく確認しておくことにしましょう。

「住宅取得資金等贈与の特例」 は、自分の父母や祖父母から住宅取得資金や増改築資金の贈与を受けたとき、1,500万円までの部分については贈与税額を軽減するものであり、この特例によって550万円までの贈与には贈与税が課税されないことになっています。

暦年課税制度による特例と相続時精算課税課税制度による特例との比較はこちら
  ≪住宅取得資金贈与の選択ポイント

贈与税の一般的な事項についてはこちら
  ≪覚えておきたい相続と贈与の基本


住宅取得資金等贈与の特例の適用期限は、今年末まで

家族
父母や祖父母からの資金援助はありがたいが、あと4か月で特例が縮小される!?
住宅取得資金等贈与の特例」 は長年にわたって運用 (現行の控除枠:550万円は平成13年1月1日から) されており、過去にはその適用期限が到来するたびに延長されてきました。しかし、平成15年度の税制改正により、相続時精算課税制度が導入されるのと引換えにこの特例の規定 (旧租税特別措置法第70条の3) が削除され、現在は、平成15年1月1日から平成17年12月31日までの “経過措置” として適用されているものです。

したがって、本年末の適用期限が再延長される可能性は低いことでしょうね。住宅取得資金等の贈与に関する特例については 「住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例」 に一本化されるか、あるいは、今後の税制改正の動きによっては、これに代わる特例制度が創設されることも考えられます。

現時点では、 「住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例」 の適用期限も平成17年 (2005年) 12月31日までとなっていますが、こちらは延長される可能性も高いでしょう。


住宅取得資金等贈与の特例適用による制約も・・・

「住宅取得資金等贈与の特例」 は、贈与税の年間基礎控除額である110万円を5年分先取りするものです。したがって、住宅取得資金等の贈与を受けた年および翌年以降の4年間は、別の贈与を受けた場合に110万円以下であっても贈与税が課税されるケースがあります。

また、平成15年1月1日以降にこの特例の適用を受けた場合、同じ贈与者からの以後4年間の贈与について相続時精算課税制度の選択はできません。逆に、既に相続時精算課税制度を選択している場合、同じ贈与者からの住宅取得資金等の贈与についてこの特例の適用を受けることができません。


住宅取得資金等贈与の特例による贈与税額の計算方法

「住宅取得資金等贈与の特例」 による贈与税額の計算方法は、1,500万円までの部分について、まず贈与を受けた金額を5分の1にして税額を計算し、次にその税額を5倍にして納税額を算出するため 「5分5乗方式」 といわれます。計算の基礎となる金額が低くなるため、適用される税率も低くなるわけですね。

贈与税の年間基礎控除額である110万円の5年分をまとめて使うのと同じ結果となり、550万円までの住宅取得資金等の贈与は無税となるのですが、実際の計算式は少し分かりづらいものとなっています。

【住宅取得資金等贈与の特例による贈与税の計算式】
(適用年度分)

  贈与税額 = (A-B) + (B×5)

    a ・・・ 住宅取得資金等 (最高1,500万円)
    b ・・・ その年中の a 以外の贈与財産

   A = 〔 (a×1/5) + b - 110万円 〕 × 税率
   B = 〔 (a×1/5) - 110万円 〕 × 税率

翌年以降4年間に (同じ贈与者から) 贈与があった場合は
別の計算式となります。

  贈与税の税率はこちら
    ≪贈与税の速算表≫ (PDFファイル)

  住宅取得資金等贈与の特例による贈与税額の早見表はこちら
    ≪特例による贈与税額の早見表≫ (PDFファイル)



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page2 ≪特例を適用するための要件
page3 ≪特例を適用する場合の申告



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