一戸建て購入/新築一戸建て購入

ビー玉が転がる床でも欠陥ではない!?(3ページ目)

購入する住宅の床が傾いていたら大変です! ある程度の施工誤差は仕方がないとはいえ、いったいどれくらいが許容範囲なのでしょうか? よく聞くビー玉でのチェックは役立つのでしょうか? 何はともあれ実験をしてみましたので、その結果をご覧ください。(2017年改訂版、初出:2006年12月)

執筆者:平野 雅之


傾斜実験の結果は……?

デジタル水平器

土台の水平を確認するためにデジタル水平器を使用

実験を始める前に、まず土台となる下側の板をしっかりと水平に調整して固定しなければならなかったのですが、これが意外と難しい作業でした。

前後、左右、斜めの8方向で水平を確認しながら調整を何度か繰り返して、ようやく実験に取り掛かることができました。その結果は次のとおりです。
ビー玉の結果
パチンコ玉の結果
鉄球の結果
ピンポン球の結果
スーパーボールの結果
ゴルフボールの結果

軟式野球ボールとテニスボールは、10/1000までびくともしませんでした。次第に傾斜を強くしていったのですが、計測が少し雑になっていることをご容赦ください。

まず、軟式野球ボールは22/1000あたりで置きかたによって転がるようになり、24/1000あたりで転がる割合が増え、27/1000から28/1000あたりでたいていは転がるようになりました。

テニスボールは26/1000あたりでたまに転がるようになり、32/1000あたりから転がる割合が増え、そして34/1000あたりでたいていは転がるような結果となっています。



この実験の結果をみると、ビー玉を床に置いたときに転がらなければ傾斜の許容範囲内だといえますが、転がった場合に必ずしも許容範囲を超えているとは断定できないようです。

パチンコ玉や鉄球は傾斜の許容範囲内でも転がりやすく、6/1000を基準に考えるのであれば、ビー玉よりもピンポン玉やゴルフボールのほうが参考になりそうです。ただし、床の材質によって転がりかたも変わるので、その結果だけで判断することはできません。

野球ボールやテニスボールが転がるようなときには、間違いなく欠陥を疑わなければなりませんが、そのときはボールを転がす以前に目視や体の感覚で気づくほどの傾斜でしょう。

気泡管の状態

6/1000のときの気泡管の状態(機種により異なります)



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