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絵画を素敵に見せる照明とは? ダウンライト&スポットライト編

絵画をお部屋に飾る際、より素敵に見せる照明を用意したいですね。せっかくなら絵画への照明の当て方を工夫してより美しく見せて楽しみましょう。今回は、絵画への照明としてダウンライトとスポットライトを使う場合の注意点を解説します。

執筆者:鈴木 理恵子

絵画は照明でもっと美しく!

絵画をきれいに見せる照明とは

絵画をきれいに見せる照明とは


お部屋に絵を飾る方も増えているこのごろ。絵を光で照らすと引き立ちますし、視線も自然と引き付けられてアイポイント効果も高くなります。せっかくですからより美しく見えるように光で演出して楽しめるといいですね。今回は、絵画への照明としてダウンライトとスポットライトを使う場合の注意点をご紹介しましょう。

<目次>  

絵画への照明の当て方を考える

照明の効果は高いとはいえ、照明はスイッチや配線出しといって工事が必要な場合がほとんどです。新築やリフォームの際には、是非アイポイントの計画と共に、どんな照明で演出するのかを合わせて考えてみてください。お部屋の雰囲気は格段に良くなりますよ。

絵の演出用の照明を考える場合には、まず初めにどの場所にどんな風に絵を飾るのかを検討します。例えば下の画像を見てみましょう。左手の2枚の絵にダウンライトの光が当たり、絵がくっきりと浮かび上がるように見えていますね。お部屋全体の明かりを暗めにして、絵だけを浮かび上がらせると、いつもとは違ったドラマチックな空間も楽しめます。このような場合には、光が集中する白熱灯のダウンライトを選んで、周りとの明るさ感を大きく変えると良いでしょう。

 
絵画の照明
光を当てることで左側の絵がいきています。白熱灯のダウンライトは、光を集中させるのが容易。

この下の画像は、絵だけでなくソファの後ろの壁全体を下から照らしています。ギャラリー風にいくつかの絵を飾る、気分によって絵を掛けかえたいといった場合には、絵だけに光を当てるのではなく、壁面全体を明るくしてもいいですね。この場合は、均一に光が当たるように、蛍光灯を棚の中に配置しています。
 
絵画の照明
ソファの背面の壁全体を明るくし、絵の位置や枚数の変更に対応。下から光を当てるのも面白い演出です。

絵の見せ方によっても照明方法は変わってきます。まずは絵の飾り方を考え、その絵を活かせるように計画の方針を立てると上手くいきます。そして、その計画には、どんなランプを使うのか、どんな照明器具にするのか、どこに配線するのかなどを検討していきましょう。
 

絵画への照明……ダウンライトですっきりと!

絵画を照らす照明でよく使われる照明器具にダウンライトがあります。ダウンライトには、形状やランプの違いなどによって様々な種類がありますので、絵の大きさや目的に合わせて選ぶことができます。

ダウンライトのメリットは
  • 器具のデザインや機能が豊富。
  • 使われるランプの種類が多い。白熱ランプ、蛍光ランプだけでなく最近はLED等もあるので、照射する範囲や強さなどにあわせていろいろな光を選ぶことができる。
  • 器具を天井に埋め込んで使うので器具が目立たず、すっきりと見える。
  • 器具が目立たないので、様々なインテリアスタイルに対応しやすい。
があります。反対にデメリットは、
  • 位置が固定されるので、照射範囲が限定される。
  • 埋め込み照明なので天井の状態によって埋め込める位置が制限される。
です。計画の際には、光の出方や周囲の状況等からも判断して設置位置や器具を選びます。しかし、ダウンライトの種類は大変多く、また、機能やランプの違いによって光の出方も様々のため迷うことも多いでしょう。計画がある場合には、照明プランナーやインテリアコーディネーターに相談するのをお勧めします。
 

絵画を照らすのによく使われるダウンライト

たくさんのダウンライトの中から、絵の演出用のダウンライトとしてよく使われるものをご紹介します。
 
絵画の照明
上:照射方向が変えられるユニバーサルタイプ。下:大きめの絵を2灯のダウンライトで照らした例。
【ユニバーサルタイプのダウンライト】
照射方向が変えられるダウンライトです。絵画の高さや位置の変更や、絵だけでなく棚の小物を照らすなどの可変にも対応できます。また、大きめの絵を複数のダウンライトで照らす場合にも角度の調整できるので使いやすいでしょう。
光の照射角度も、広いタイプや狭いタイプがあります。ふんわりと周りも明るくするなら広いタイプ、絵のみを照らすならば狭いタイプを選ぶと良いですね。
 
絵画の照明
上:壁面方向に光を当てるウォールウォッシャータイプ。下:壁面全体に光を当てるので大きめの絵にも対応可能。
【ウォールウォッシャータイプのダウンライト】
一方向に強く光が出るタイプのダウンライトをウォールウォッシャータイプと呼びます。壁面を照らすときに使われます。壁面全体が明るくなるので大きめの絵を飾るときにも有効です。

下の画像はどちらもダウンライトを使って絵を効果的に見せている例です。左は、廊下突き当たりの壁面をアイポイントにして、絵画と飾り棚を中心に照明を当てています。ユニバーサルタイプのダウンライトを使っているので、飾るものに合わせて光の位置を調整することもできます。
右は、全体を明るくするダウンライトを壁面に少し寄せて設置し、ウォールウォッシャーのような効果と床面への明るさを確保している例です。壁面全体に光が当たっていますので、現在飾っている絵画だけでなく、他の絵画に変えた場合でも対応が出来そうですね。
 
絵画の照明
左:廊下突き当たりの壁面がアイポイントに。右:階段の壁面全体を明るくしてギャラリー風に。
 

スポットライトは絵画の演出やアクセント照明におすすめ!

絵画の照明
照射方向が自由になるスポットライト。壁や天井に直接設置するタイプとライティングレールに取り付けるタイプがある。上:天井設置型。下:光の出方もいろいろ。これは中くらいに広がるタイプ。絵中心に光がしっかりと当たり全体もふんわりと明るくなる。
スポットライトも絵画の演出に良く使われる照明器具です。ポイント的に光が当てられるので、照らす対象が引き立ちます。絵画の演出やアクセント照明におすすめです。
スポットライトのメリットは
  • 灯部が大きく動き、下方にも照らすことができるため、照らす対象の位置が変わっても対応しやすい。
  • 更に、ライティングレールを使えば、照明位置の変更もでき、必要に応じて器具を追加※することも可能。
  • ダウンライトと同様に使われるランプの種類が多い。照射する範囲や強さなどにあわせていろいろな光を選べる。
等です。

※ライティングレールにも設置可能な容量があります。

デメリットとしては照明器具のデザインが無機質なものが多く、インテリアスタイルによってはイメージが合わない場合もあります。

下の画像は、ライティングレールを使ったスポットライトの照明計画です。ソファの後ろの壁面をギャラリー風に数枚の絵を掛ける予定のリビングなので、この計画ならば、絵の枚数が変わったり、絵の位置が変わっても対応できますね。また、黒の照明器具が、カジュアルだけれどもシックで大人っぽい感じの空間に合っています。
 
絵画の照明
ライティングレールを使えば照明器具の移動も簡単。黒のスポットライトでモダンでシックな雰囲気に合う。

素敵だなと思うお部屋は壁面を上手に使っています。より美しく見えるように照明を上手に使っていけたらいいですね。とはいえ、照明は配線が必要になってきますので、賃貸住宅や既存の家では手を加えるのが難しいこともあります。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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