光とエネルギー


美しい自然

写真1,美しい自然の色と光は心身にパワーを与えます。

私たちが生活していく中で光は不可欠です。何故ならば外界の情報の80%以上は光を介して目から入るからです。光は単にモノを見せるだけではなく、脳を刺激してホルモンの分泌などに関係しています。したがって光はその種類と浴び方によって精神や身体に癒しを与えたり、逆に負担(ストレス)を与えたりもします。

私たちはいつ病気になるか分かりません。しかしその病気の原因は私たちの生活を取り巻く環境によって無意識に影響されている、と言っても過言ではありません。空間の場におけるエネルギーが何らかの問題で低下した時、私たちの心身パワーも弱まっていきます。場のエネルギーに自然採光や人工光源による照明もその一端を担っているのです。

暖かい光

写真2,考えられた暖かい光は癒しをもたらす

住まいの照明において、「明るさ」はその役割の一部であって、同じように重要なことが幾つかあります。例えば精神や身体のエネルギーが低下した時、照明の働きかけで回復することがあり、その様な照明環境を「癒し」と呼んでいます。

近年、照明業界は大きな転換期にあります。LEDが脚光を浴び、「省エネ」「エコ」が最も大事という風潮さえ感じられます。もちろん、省エネは大切で、LEDの可能性には大きく期待できますが、肝心な「光の質」、つまり身体や精神への影響についてはあまり語られていません。

光源の種類や照明方式が多様化し、選択肢が増えた現在でも、相変わらず部屋を一つの照明器具で煌々と照らし、昼も夜も明るくしている住宅が多いことが残念に感じます。ただ、その原因は、照明に対する情報に経済性が優先される、といった偏りのあることが考えられます。

光の健康への影響が広く知られるようになれば、人々の光に対する認識も高まっていくのではないでしょうか。毎日の食事と同じように、毎日浴びる光をもっと大切にすれば、より豊かな生活につながるのだと思います。これから家を建てる、あるいはリフォームを考えている方は、特に「癒しの照明」に関心を持ってもらいたいと願います。

次の頁では、東京芸術学舎で開催する「住まいの照明」講座についてご紹介しています。