世界遺産/アフリカ・オセアニアの世界遺産

古代都市テーベ/エジプト(2ページ目)

60以上の墓を収める王家の谷、エジプト建築屈指の美しさを誇るハトシェプスト葬祭殿、エジプト一の規模を誇るカルナック神殿…。古代エジプトの真髄を体現する世界遺産「古代都市テーベとその墓地遺跡」を紹介する。

長谷川 大

長谷川 大

世界遺産 ガイド

得意ジャンルは世界遺産・世界史・海外情勢・海外旅行・哲学・芸術等。世界遺産マイスター、世界遺産検定1級文部科学大臣賞受賞。出版社で編集者として勤務したのち世界一周の旅に出る。現在は東南アジアを拠点に海外旅行を継続しながらフリーの編集者・ライターとして活動。訪問国数は約100、世界遺産は約250に及ぶ。

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世界遺産「古代都市テーベとその墓地遺跡」の遺跡群

壁画が美しいラムセス6世の王墓。天井に描かれているのは天空の女神アトで、太陽の運行を表している ©牧哲雄

壁画が美しいラムセス6世の王墓。天井に描かれているのは天空の女神アトで、太陽の運行を表している ©牧哲雄

古代都市テーベは現在のエジプトの都市ルクソールにあたる。全部で数百ともいわれるルクソールの遺跡群は、大きく3つのエリア、すなわちナイル川東岸の神殿群、西岸の山中にある墓所群、西岸の山と川に挟まれた葬祭殿をはじめとする遺跡群に分けることができる。

■ナイル川東岸の神殿

カルナック神殿、ハトシェプスト女王のオベリスク ©牧哲雄

カルナック神殿、ハトシェプスト女王のオベリスク ©牧哲雄

  • ルクソール神殿
  • カルナック神殿
■ナイル川西岸山地の墓所
  • 王家の谷
  • 王妃の谷
  • 貴族の谷
■ナイル川西岸の葬祭殿他
  • ハトシェプスト女王葬祭殿
  • ラムセウム(ラムセス2世葬祭殿)
  • メディネト・ハブ(ラムセス3世葬祭殿)
  • セティ1世葬祭殿
  • デイル・エル=メディーナ(労働者の村)

神殿とは神を祀ったお寺のようなもので、葬祭殿とは死後の王を祀るための殿舎、○○の谷というのは地下に掘られたお墓の集合で身分ごとに場所が違った。

墓や葬祭殿はすべてナイル川の西岸にあるが、これは日が沈む西側が死者の街=ネクロポリスであると考えられていたからだ。一方、生きている人々に幸いをもたらす神殿は東岸に建築された。
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