低収入の人に貸して、「借りた人」は大丈夫?
自分の城を手放す、なんてことにはしたくない!
住宅融資保険を使ったらローンをチャラにしてもらえる、なんて思ってはいけません。住宅融資保険から銀行にお金が支払われますが、その後は機構に対して返済を続けなければならないのです。また、銀行から借りている金額の一部について住宅融資保険が使われた場合は、保険が使われなかった分の借入金については、引き続き銀行に返して行かなくてはなりません。
また、住宅融資保険をつけない場合に比べて、保険付きの場合は金利が0.3%ほど高くなってしまうようです。住宅融資保険は、金融機関と住宅金融支援機構の間で契約される保険であって、お金を借りた人が入る保険ではないのですが、実質的に保険料は借りた人の負担になるということです。
さらに、固定金利型などが選べず、変動金利型しか利用できません。今後、世の中の金利が上がっていったら、返済額が増えていく可能性があります。
消費者にとって、よいことなの?
銀行も、金利や手数料、サービスなどで差別化をはかって、顧客を獲得していかなくてはなりません。SBI銀行も、貸し出し対象を広げるために年収制限を撤廃したわけです。競争が起こって各社が工夫や努力をするという事自体は、利用者の利便性を高めることになるので、良いことだと思います。
ただ、マイホームというのは、多くの人にとっての「夢」であり、夢だからこそ、多少無理してでも買っちゃおうという決断をしてしまいがちなものです。その結果、大きな負担を背負うことになるのは、あなた自身。「審査でOKが出た」からといって、「あなた自身が返していける」とは限りません。
審査が通りやすくなった、物件価格に対する借入れ可能な割合が増えたなど、借りやすい環境になってきています。その分、自分自身が厳しい目で家計を管理していくことが必要でしょう。
参考:住信SBIネット銀行 住宅融資保険付住宅ローン