外債ファンドの主な種類と注意点を押さえておこう
まずは、世界の債券の高利回りの理由をしっておくこと。
●ソブリン債型
格付けの高い国や政府機関が発行する債券=「ソブリン債券」で運用するファンド。先進国の国債の他、世界銀行やアジア開発銀行などの国際機関が発行する債券も含まれています。投資適格債で格付けが高く、元本の返済や利息の支払いが滞るリスクが低いため外債ファンドの中では比較的安全性が高い商品です。
とはいえ、外貨建てでの売買のため、外債の共通のリスクである為替リスクを忘れてはいけません。運用自体はよくても、円高に振れた場合、為替の影響を受けて基準価額が安くなることがあります。
ソブリン債の中でも、発行体の国を、日本を含む先進国全般を対象としたもの、北米、ユーロ圏など、国や地域を限定したもの、資源国を集めたものなどがあります。先進国でも金利が高く、資源国であるオセアニアの外債ファンドも注目されています。
●エマージング債型
BRICSやベトナム、東欧などの新興国が発行する債券ファンド。国自体の格付けが低いため、その分高い利回りが期待できます。一方で、まだ政情や市場が安定しているとは言えずリスクが大きくハイリスク・ハイリターンの商品です。特に現地通貨建ての債券は為替リスクがより高くなることを理解しておきましょう。
新興国でも、ブラジルや南アフリカなど単一国のものや複数の新興国債券を集めたものがあります。
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●ハイ・イールド債型
ハイ(高い)・イールド(利回り)の債券で運用するファンド。国や企業など発行体の信用力が低いため、利回りが高いのが特徴です。しかし、その分、償還や利払いに応じることができないという「デフォルト」(債務不履行)という事態に陥るリスクも大きくなります。価格変動リスクも大きいので注意が必要です。
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