札幌名物のラーメンに迫る勢いで、ファンを増やしている「スープカレー」。昼時には地下鉄や車で駆けつけ、行列ができるお店もあるほどの人気。週末には食べ歩き客でどのお店もかなり賑わっています。
そもそも、札幌に初めてスープカレーが登場したのは約45年前のこと。その後、少しずつ専門店が増え始め、今では日本各地に専門店ができ、知名度は全国区に。
スープカレーとは、簡単に言えばサラサラとしたスープタイプのカレーのこと。コレといった定義はないようですが、スープの旨味とコク、スパイスの香りと辛さを楽しむカレーと言えます。見た目もルーカレーとは大きく違い、カレー皿とご飯皿は別々、必ずスプーンとフォークがセットされます。具はゴロゴロとした大きさが基本。定番のチキンカレーにはレッグが丸ごと1本、野菜はジャガイモ、ニンジン、ピーマンなどがゴロゴロ入っているんです。どの具もスプーンで簡単にほぐれるほど柔らかく煮込んであるのも特徴。カレーはご飯にかけず、スプーンにのせたご飯をスープカレーにくぐらせ食べるのが一般的です。
スープカレーを最初に始めたアジャンタ薬膳カレー店は、養生食をベースにインドのスパイスなどをミックス。続くスリランカ狂我国はスリランカ風、30種類以上の香辛料をブレンドするマジックスパイスはインドネシアがルーツと、各店で味わい&見た目はいろいろです。その後、和風のあっさり系を出すお店も出てきました。
気になる辛さは全般的に辛め。数段階から選べるお店が多く、なかには100番、300番まで辛さを選べるところも! スープカレーは、辛さと奥深い味わいがヤミツキになっちゃうんですよね。
気になる価格は1000円台が多く、普通のカレーと比べると高め。でもその分、具だくさんなので食べ応えありです。
ところで、札幌とカレーの関わりは深く、その歴史は「少年よ大志を抱け」で有名なクラーク博士まで遡ります。博士がバランスの取れた食事として推奨したのが「ライスカレー」。北海道大学の前身・札幌農学校の寮則に「生徒ハ米飯ヲ食スべカラズ。但シライスカレーハ是二非ズ」と記したのだとか。その流れをくんでか、北大にはカレー部もあるんです。ウソじゃありません、ホント。
考えてみたらスパイス以外、スープカレーの食材は北海道産でまかなえるものばかり。カレーも立派な北海道料理というワケですね。本場・札幌でスープカレーをぜひ味わってみてください!
※画像は札幌激辛カレー批評より。
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