北海道スキー発祥の聖地、札幌藻岩山スキー場

スキーの聖地・藻岩山スキー場。左正面山頂は展望台
夜景見物ならロープウェイを使って山頂の展望台から眺めるのがオーソドックスな方法ですが、もしあなたがスキーヤーなら、この100万ドルの夜景を見ながら藻岩山をダウンヒルするという贅沢な楽しみ方もあるんですよ!
地下鉄南北線・澄川駅から車でわずか10分の超・お手軽ゲレンデ、札幌藻岩山スキー場。ここが市民スキー場としてコースが開設されたのは今から半世紀前の昭和33年ですから、まさに藻岩山は北海道のスキー場発祥の地、元祖とも言えるでしょう。そんなスキーの聖地へのこだわりか、ここは現在でもスキー専用ゲレンデで、スノーボードは滑走禁止となっています。
ゲレンデは正面の北斜面と反対側の南斜面に別れており、リフトが5基でコースは北、南あわせて10コース。リゾートタイプのスキー場から見ると決してビッグゲレンデとは言えない規模ながら、初心者用のファミリー、フレンドリーゲレンデから中級のクリスタルコースや南斜面のパノラマコース、また上級者用の最大斜度35度のこぶ斜面、うさぎ平と様々なレベルのスキーヤーが楽しめるコース設計となっています。

上級コース・うさぎ平
狙い目は夕暮れからのナイタースキー
さてこの藻岩山スキー場、どうせ滑るなら夕暮れ時からナイターの時間帯が狙い目です。その理由の一つに、まず料金が安いこと。16時からのナイター料金なら、2,000円(税込み)で、また18時からならなんと1200円ナイター終了の21時まで時間の許す限りたっぷりと楽しむことできます。そして、もう一つの理由が、夕暮れから日没にかけて山頂から眺めるその素晴らしい景観。西の地平線に太陽が沈むその一瞬、眼下にはまるで燃えているような茜色に染まる札幌の街が出現します。
茜色に暮れなずむ札幌の街並み
うまく時間帯があえば、黄金色の夕陽を背景にしたペアリフトの二人なんて、まるで藤城清治画伯が描く影絵を思わせるロマンチックな風景に出会うことができるかも知れませんよ。
夕陽に浮かぶペアリフトの二人のシルエット
圧巻!100万ドルのダウンヒル
そして日が沈み、藻岩山山頂に降りる夜のとばり。ついに藻岩山名物・100万ドルの夜景が姿を現します。取材に訪れた日は、ちょうど満月。色とりどりに煌めく街の空に浮かぶ満月は、まるで散りばめられた宝石箱の上を漂う巨大な真珠……しばらくはスキーを忘れ、その幻想的な風景に魅入ってしまいました。
札幌の夜景の空に浮かぶ純白の満月
さあ、体が冷え切ってしまわない間に、「100万ドルのダウンヒル」を開始しましょう。滑りながら夜景を堪能出来るのは、前述の上級・うさぎ平か中級・クリスタルの2コースです。ただ、ナイターの場合はうさぎ平のコブ急斜面がアイスバーンになっていることが多いので、ゆっくりと夜景を楽しむにはクリスタルコースの方が無難でしょう。
一本、また一本、山麓に広がる「光の海」に向かって飛び込むように雪煙を上げながら斜面を滑降していると、今自分がスキーを滑っているのか光の中を漂っているのかわからなくなってしまいます。
100万ドルの夜景に包まれたファンタスティック・スキー……そんな贅沢な滑りを楽しむことができるのは、北海道広しといえどもここ藻岩山だけかも知れませんね。
100万ドルの夜景を滑る
雪と虹のまつり
札幌藻岩山スキー場では、さっぽろ雪まつりの協賛として毎年2月に「雪と虹のまつり」というイベントが行われます。この日は、年に1度のスペシャルナイトということでナイターリフトの無料開放や甘酒のふるまい等が行われますが、その最大の見所は会場のスキーヤーたちの参加によるファイヤーパレードと打ち上げ花火です。真っ白な雪原を彩る松明と花火の饗宴は、きっと忘れることができない思い出となってくれることでしょう。

雪原を彩る松明と花火の饗宴
札幌藻岩山スキー場のデータ
ゲレンデマップ リフト料金7時間券 3400円
ナイター券 16:00-21:00 2000円、18:00-20:00 1200円
その他のリフト券、割引券はホームページ参照
住所 札幌市南区藻岩下1991 電話 011-581-0914
公式ホームページ
http://www.rinyu.co.jp/modules/pico02/