夏の暑いときにも楽しめる日本酒好きにはたまらないカテゴリーで、洋食との相性もいい。とくに、新潟など雪国に代表される淡麗辛口系や、全国の生酒、生詰め、生貯蔵酒、本醸造、低アルコール酒などがこのタイプに入る。
お勧め5種をご紹介しよう。
5位:梅錦 純米生貯
軽快でなめらかなタイプは辛口に多いと思われがちだが、柔らかくほんのり甘みがあるタイプにも軽快・爽快に楽しめるものがある。
愛媛の名蔵「梅錦」の「純米生貯」がそれだ。辛口仕上げではあるが、全体に優しい丸みがあり飲みやすい。
一度火入れのあとフレッシュな状態を維持したまま貯蔵してあるタイプで、心地いい軽めの旨味と後味のさわやかさが身上。幅広い商品ラインナップと常に安定した味わいを楽しませてくれる同社ならではの一本。瀬戸内ならではの小魚の天麩羅や甘みのある豆腐料理と一緒に。
ちなみに、映画「書道ガールズ!わたしたちの甲子園」は、梅錦の地元、愛媛県四国中央市の高校がモデルとなっており、梅錦も応援団の一つ。
<DATA>
720ml 1,050円
300ml 525円
アルコール度 15.3%
日本酒度 +4.5
玉栄・雄町 精米歩合70%
■ 梅錦山川株式会社
住所:愛媛県四国中央市金田町金川14
電話:0896-58-1211 (代)
4位:真澄 純米吟醸 辛口生一本
七年に一度、山から曳き出した巨木を諏訪大社と末社に建てる「御柱」で有名な信州諏訪にて、1662年(寛文2年)創業。華やかな吟醸香を生み出す「7号酵母」発祥の蔵元だ。
八ヶ岳・蓼科・霧ケ峰の麓に広がる盆地に位置し、澄んだ空気と水で極寒の冬に清冽な酒が醸される。蔵を代表する銘柄は数あれど、この「生一本」も今やスタンダード。7号ではなく9号酵母使用だが、青リンゴのようなフルーティーさにバジルやミントのようなすがすがしさがある軽快さ満点の一本。イタリアの白ワイン、ソアヴェをイメージしてグラスで楽しみたい。横にはパスタ料理を添えて。
<DATA>
1800ml 2,699円
720ml 1,365円
300ml 599円
アルコール度 15%
日本酒度 +5
長野県産美山錦 55%精米
■宮坂醸造株式会社
住所:長野県諏訪市元町1-16
電話:0266-52-6161
3位:国士無双 本醸造
大雪山の雪清水と北国の極寒気が醸す辛口男酒として人気の銘柄。「国士無双」は、もともとは中国史記に出てくる「国に二人といない優れた人物」を意味する言葉だけれど、麻雀好きにも覚えやすい名前だろう。
旭川は、北海道の稲作定着後、水資源と燃料の豊富さが後押しし、北の銘醸地となった。雪氷室「アイスドーム」で造られる大吟醸もお勧めしたいところだが、ここはスタンダードの本醸造で。冷やもいいが燗もいい。ホタテの塩焼きにレモンをかけて。淡白で上品な旨味を引き立ててくれる。安心の一本。
<DATA> 180ml 222円
1,800ml 1,918円
アルコール度数 15~16%
美山錦・秋田小町 精米歩合60%
日本酒度 +3
■高砂酒造株式会社
住所:北海道旭川市宮下通17丁目
電話:(0166)23-2251
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